編集部の野々村です。
今日はかなり荒れた、
そして激動の一日になりました。
ここ数日、米国株も
日本株も強い流れを見せ、
上昇のムードがありました。
しかし・・。
今日の早朝、米国大手の
フィッチ・レーティング社が
米国債の格下げを発表。
「フィッチ・ショック」
によって株価が下落し、
米国株もほとんどの業種で
売りが先行しました。
その流れは日本にも波及し、
国内長期金利も0.6%まで上昇。
(約9年ぶり)
この金利上昇の影響で
グロース株を中心に売られ、
今日はプライム市場の8割が
売られる展開になりました。
今日だけで日経平均は-2.3%、
終値は32,707円でした。
一時800円ほど下げる
大きな下落となりました。
TOPIXは-1.52%の
2,301円でした。
マザーズも-1.11%の
771円で終えました。
そもそも・・米国債の格下げって?
米国は世界のトップで、
その米国債は世界でもっとも
安全な資産とされてきました。
その米国債が「AAA」から
「AA+」へと引き下げになりました。
そもそもなぜ、
格下げになったのでしょうか?
フィッチ・レーティング社によると、
「向こう3年間に予想される財政悪化、
一般政府債務が高水準で増加しているため」
「度重なる政治の膠着も」
といったメッセージも。
これは今年5月の
債務上限問題まで
話が戻ります。
覚えていらっしゃいますか?
米国には債務上限があります。
米国政府が
国債を発行して、
借金できる上限が
決まっています。
この上限がそろそろ天井にきており、
今年の5月、いよいよ危ないかも・・
という報道がありました。
これまで米国は、
借金の上限が迫ってきたら
その上限を引き延ばしてきました。
でも上限を引き延ばすには
議会の承認が必要です。
議会がNOなら、
債務不履行となり、
いわゆるデフォルトです。
これを避けるため、
政治的な駆け引きを続けました。
その結果、31兆ドルもの
債務上限を2025年1月まで停止。
それから2ヶ月たった今、
信用格付けが引き下げになりました。
実はこれが初めてではなく、
前回は2011年8月5日にも
同様のことがありました。
前回は米国の信用引き下げが初のことで、
株価も大きく下落、そこからしばらく
数週間は下落が続いていました。
2011年8月5日の
米国S&Pのチャート。
(白線が当日のローソク足)
同じ日の日経平均のチャート。
(白線が当日のローソク足)
今回はある程度の予測もあり、
今日時点で米国先物も下げてますが、
下げ幅は限定的なこともあり、
大きな混乱にはならない気配もあります。
(希望的観測もあります)
今夜の米国市場に注目ですね。
日本企業の決算
では次に決算を見ていきます。
【日本企業の注目決算】※プライム市場のみ
サンリオ:
今期経常を一転31%増益に上方修正。
東武鉄道:
1Q経常は64%増益。
東京電力:
1Q経常は23%増益で着地。
あおぞら銀行:
1Q経常は35%減益で着地。
住友化学:
1Q最終は赤字転落で着地。
川崎汽船:
今期経常を4%上方修正。
エーザイ:
1Q最終は24%減益で着地。
スバル:
1Q最終は2.7倍増益で着地。
【明日の注目決算】
住友商事、三菱商事、日本郵船、任天堂、花王など
そして業種別ランキングです。
業種別ランキング
【値上がり】
1位: 鉱業2位: 輸送用機器 3位: 非鉄金属
【値下がり】
1位: 証券2位: 保険3位: 電気ガス
値下がり銘柄は1500超え、
全体の8割にもなりました。
33業種中30業種が下落し、
半導体、商社、銀行、医薬品など売られています。
2日連続でストップ高のエンプラス、
そして伊藤忠テクノなど上昇です。
JVCケンウッドがストップ高となりました。
強い決算が出たところは
株価も上昇しています。
ひとまず今夜の米国株に注目ですね。
明日も良い波乗っていきましょう。