テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。
早いもので8月相場が終わりまして、もう9月ですね。今年もあと4ヶ月と考えたら、1年経つのはあっという間です。去年は秋頃からぶち上げ相場になり、年明けから春まで波が続きました。
これはダウ平均の直近1年間のチャートです。
ところどころで急落しているものの、すぐに持ち直して上昇を続け、ダウは現在も過去最高値を更新中です。
今週はエヌビディア決算がありましたが、半導体やハイテク株がちょっと重い展開で、ナスダックも昨年秋からぶち上げてるものの、まだ最高値は更新できていません。
日本市場も見ていきましょう。同じく直近1年で見た日経平均のチャートです。
同じように秋以降からぶち上げてますが、7月8月の急落が大きかったですね。歴史的な暴落となった8月上旬、どうなることかと思いましたが、結果的に株は反発して戻ってきました。
直近1ヶ月でチャートを見ると、こんな形です。
あの暴落はなんだったんだ・・となるほど元に戻ってますね。笑 このようにたった数日で日経平均が7,000円ほど動くことは滅多にないですから、私たちは歴史的な瞬間に立ち会えたと思います。
目先の不安は消えた?
なぜ、私が日本と米国の情報を発信してるか?それは日本と米国は連動しており、日本株しかトレードしない人でも米国市場の動向は必ず見ておいた方がいいからです。
たとえば今週を見ても、相場はエヌビディア決算のことをかなり警戒していて、半導体セクターは重かったのがわかります。(↓の黄色枠が半導体セクター)
こうなると日本の半導体セクターも弱くなるので、チャートを見ても冴えないです。
目先、相場が不安に思っていたのは、米国の経済が弱くなりすぎてないか?でした。
来週は注目の雇用統計が出てきますが、先月出てきた内容を思い出しましょう。雇用者数がかなり下振れて、さらに失業率も上がって「サームルール」なるものも出てきました。これは
「失業率の3ヶ月平均が過去12か月の最低値を0.5%pt上回る場合、米国が景気後退に陥っている」
というもので、分かりやすくというと「失業率から景気後退に入ったかを見極める数字」です。
米国が1950年以降、11回あった景気後退のタイミング全てで発動しており、来週の雇用統計でも注目されるはずです。
米国が抱えていた「インフレ問題」は終わりが見えてきて、それはここ最近の出てくるデータを見てもそうなのですが、最後の最後までしぶといのが雇用です。
ですから、9月に入ってから、特に月初は毎月かなり重要なイベントが続きます。ここで出てくるデータを見るためには文脈が大事で、「米国経済が弱くなりすぎてないか?」、この一点に着目しましょう。
もし弱ければ、当然ですが米国の利下げ期待は強まると思いますし、そうなれば為替が動いて円高圧力になるはずですから、回り回って日本市場にも影響がでますからね。
風が吹けば桶屋が儲かる
この言葉は株をやる上でとても大事だと思います。
風が吹いたらホコリが立って、その砂で目を傷めるが人が増えて、目が不自由になってしまった人は三味線を引いて、三味線に張る猫の皮が少なくなってしまう。そして猫が少なくなればネズミが増えて、あちこちの桶がかじられるので、桶屋が儲かる。
ということから風が吹けば桶屋が儲かるのですが、相場も同じように見ることで方向感も見えてくるはずです。
半導体セクターはもちろん今後も有望ですが、目先この状況の中で狙うセクターではないと思います。でも今は半導体セクターが弱くても必ずまたぶち上げてくるターンがありますし、逆に言えばこのような形で半導体が弱いことで別のセクターが上がっているわけですね。今週だと海運や卸売、サービス、電気ガスなど。
なので、マネーは常に世界中を駆け巡っており、小さい点だけで相場を見ていると分かりづらいかもしれませんが、俯瞰して全体を見渡せるようになると今どこに資金が入っていて、どこが盛り上がってるか見えてきます。
それが少しでも見えてくると、また違った視点から相場を楽しめるはずです。膨大な情報から正しいと思うものを選ぶのは大変だと思いますが、私は常に世界に金融マーケットと見ているので、適宜かいつまんで届けていきます。
ひとまず現状、言えることはこれです。
「おそらく9月相場は、2024年で最も重要な1ヶ月になる」
来月もいい波乗っていきましょう!
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