株投資の3月アノマリー、知ってる?

コラム

テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。

閏年ということで、今月は今日29日が月末最終日となります。2024年も2ヶ月が経過しました。

早いもので今年も2ヶ月が経ち、株価を見てみると・・

こちらは年初来の日経平均の株価ですが、右肩上がりに伸びています。今日の場中の株価なので、ちょっと変動しますが、1月2月と好調の流れで来ていますね。

米国株を見てみると、

ここまで上昇しており、日本も米国もどちらもいいスタートを切れたのが分かると思います。

日米だけでなく世界的な株高に

ちなみに日本と米国だけでなく、欧州など世界的な株高になっています。

こちらはフランスの株価指数ですが、年初来で高値を更新中ですね。

こちらはドイツの株価指数。年初来でみると、こちらも株高に。

イギリスはちょっと厳しいですが、レンジですね。

他にもこちらはインドの株価指数も高値更新してます。

ちょっとマニアックなものだと、こちらはイスラエルの株価指数です。

イスラエルも戦争で大変な時ですが、平均所得は日本より高く、技術も発展していて米国に上場してる企業もたくさんあります。

このように世界的に株高の流れがある中で、ずっと弱い流れが続いているのが中国ですが、

このように1月に入ってから底を打ち、やや反転上昇しているのが現状です。

3月相場どうなる?

3月相場を語る上で、まずアノマリーに着目しましょう。

アノマリーとは、古くからある言い伝えみたいなもので、なんでかわからないけどそうなる、という法則みたいなものですが、

「節分天井、彼岸底」

とも言われ、つまり1月相場は期待感から上昇しやすく、また1月相場がプラスで終わった年は株高になりやすいというアノマリーもあり、期待感から年初は買われやすい傾向にあります。

1月に上昇した際、過去のアノマリーからみると年間で上昇する確率は8割を超えるなど、1月相場はそうゆう意味でとても重要な月でもあります。

しかし、上がり続ける株はないことから、2月の節分あたりから徐々に天井圏を作って調整に入り、そして3月のお彼岸に向かって下落していく、というのが節分天井、彼岸底です。

今年に関しては肝心の2月も調子がよく、先ほどのように世界的な株高になりましたが、本来2月は調整月。2月の月間上昇率は相対的に低く、勝率も12ヶ月の中で10位〜11位と低いです。※三井住友アセットマネジメントの記事より転載

つまり、アノマリーから考えると、そろそろ調整が入ってもおかしくない、というのが今の見立てです。

この株高の要因は?

繰り返しお伝えするように、この株高を作っている要因は「半導体などハイテク株の盛り上がり」、そして「円安」によって恩恵を受ける銘柄がさらに株高になり、海外投資家の買いが加速、そしてNISAで投資家が増えたこともあり、ポジティブな相場が続いています。

もちろん米国の利下げ期待もありますが、これらのプラスの要因が重なって今の株高を作っています。私も今年の株相場に関してはポジティブで、特に米国株はポジティブなビューで見ていますし、実際年初からけっこう利益も取れているので、かなり期待が持てる相場かなと思います。

日本株に関しては、米国に比べてちょっと見劣りするものの、十分利益も取れていますし、そろそろ大きめに調整してくれてもウェルカムってところ。

むしろここまでの上昇があると、後から買いづらい展開とも言えるので、やっぱりもうちょっと押してほしいですよね。尚、2024年のお彼岸は3月17日〜23日です。

3月相場の前に

また、日本企業は3月決算のところも多いですし、権利確定日の集まる3月末に向かって配等取りや優待の権利取りなどの売買もあります。

そして、以前から言われている「マイナス金利解除」も、この春にもしかしたら・・みたいなことも言われています。

日本はこの10年、アベノミクスの第一の矢として「金融緩和」をやってきました。つまり利下げして、経済を回転させていくために、円の安売り戦略をやってきたわけですね。

ですが、当初のゴールとしていた「2%の物価上昇」は22ヶ月連続で達成でき、さらに賃上げも大企業が中心ですが少しずつ改善できてきた。なので、この歪な金融緩和をやめてもいいんじゃない?って声も大きいのです。

つまりそれは「利上げする」ということで、もちろんいきなり大きく利上げすることはないと思いますが、株によってはあまりよろしくありません。

米国は「利下げ」することになっており、そのタイミングをいつかいつかと世界中の投資家が見ているわけですが、日本は真逆の道に行くわけで、ただでさえ日本のGDPは減少しており、いよいよ日本経済もリセッションか?つまり、景気後退か?と心配されています。

本来、景気を回転させるために利下げするわけで、いつものようにアクセルを踏みながらブレーキ踏む、みたいなことをやりかけているわけです。

そのタイミングがこの春とも言われており、よって3月4月相場のことを今から考えていくことも大切ですね。

ただ、繰り返しますが私個人のビューはポジティブ。良くも悪くも日本株は米国株と連動しており、米国の流れについていくのが無難です。よって、調整は入ることも頭に入れながら、自分たちのトレードをやるだけですね。

3月も、いい波乗っていきましょう!