【6/13相場まとめ】米国株反発も中東危機が再燃。日経平均338円安で続落へ。

相場まとめ

テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。

世界的なドンパチが始まりました。米国内の都市部では暴動が起こり、LPの一部都市では外出禁止令が出るなど荒れていますが、次は中東です。

今日の朝9時すぎ、「イスラエル軍がイランで攻撃を実施した」と報道がありました。

数日前からトランプがポストしたり、海外メディアでは報道されていましたが、世界のあちこちで戦争が起こっています。

今日のマーケットはリスク回避となり、さらにメジャーSQでもあったので売られましたね。

では、まず米国から振り返りましょう。

【米国株】3指数とも反発。PPIが市場予想を下振れ。

昨日の米国株は反発。

寄付き後は中東危機の警戒から下落する場面もありました。しかし、昨日出てきたPPI(生産者物価指数)が下振れ。先週のCPI(消費者物価指数)から続けて下落となり、インフレ鈍化へ。

そしてハイテク株のオラクルが好決算からハイテク株や半導体株などが相場をけん引。

弱い流れから少しずつ買い戻しもあり、ダウ平均は101ドル高の42,967ドルで引けました。S&P50023ポイント高の6,045、ナスダックは46ポイント高の19,662で引けました。

11業種のうち8業種が上昇、公益事業とハイテクが強かったですね。コミュニケーション・サービスや一般消費財、資本財などが下げました。

個別株を見ると、ユナイテッドヘルスが続伸。アムジェンやメルクなど医療株が堅調。弱かったのはボーイングで、飛行機事故が悪材料になりました。

昨日目立ったのはオラクル。ガイダンスもよく、AI需要の強さから昨日は13%上昇。

カーディナル・ヘルスもEPS見通しを上方修正して、26年の見通しも上振れとなり4%上昇しました。

【日本株】日経平均は338円安。地政学リスクで重い。

今日の日本株は重かったですね。

寄り付きから重い立ち上がりとなり、下げ幅を拡大しながらマーケットが始まりました。

朝の中東危機の報道も相場を重くしたのと、関税政策や米中交渉の先行きもあまりよく分からずで、さらに週末。今日はメジャーSQなので、売りが広がりました。

後場は下げ渋ったものの、節目の38,000円には届かず。ドル円が円安に振れたので下げ幅を縮小しましたが、最終的に338円安の37,834円で引けました。

こちらは直近1週間の日経平均。後半でがたっと下げましたね。

TOPIXも重く、グロース250も続落。日本株は調整モードになりました。

個別株を見ると、今日は川崎汽船や日本郵船などの海運株が堅調。ドンパチから川崎重工、三菱重工など防衛株もしっかりと。

フジクラやソフトバンクG、アドバンテストなども上昇しました。ネクソンも上昇、これは買収の報道があったことで買いが集まりました。

他には原油価格の上昇からINPEXなども強かったですね。原油があまりよろしくないので、この先行きは気になるところ。

売買代金は5兆1899億円でした。

これで日経平均は2週間ぶりに少し反発。前週比で見ると92円高でした。

長期金利が低下しているのはいい点で、あとは材料待ちですね。トランプの言動はいつものことで、市場もだんだんと慣れてきてる感もあります。

上げ下げする材料に乏しく、こんな方向感ない時も必ずあります。どこかでのタイミングで解き放たれてまたトレンドが生まれるので、もう少し待ちですね。

来週は日銀会合もあり、そしてFOMCもあります。日米の会合でまた新しい風が吹きそうです。日米貿易交渉も進展がありそうなので、要チェックですね。

【向川の視点】地政学リスク

地政学リスクを考える必要があります。相場の格言で「遠くの戦争は買い、近くの戦争は売り」という言葉がありますが、地政学リスクが高まったとて、マーケットは関係なく動きます。

中東など遠くで起っている戦争はむしろマーケットは好感することが多く、むしろ米国内での内戦など、近い戦争の方が怖いです。引き続き中東危機は続報を待ちます。

そして来週は日米の会合に注目ですね。火曜が日銀会合、日付変わって木曜朝方が米FOMCです。

日銀は今会合での利上げは見送られる可能性が高いですが、植田総裁のメッセージは注目。FOMCも利下げ見送りだと思いますが、ここ最近出てきてるデータが弱めなので、こちらもパウエル議長の発言に注目ですね。

ただでさえトランプとバチバチですから、内容によっては本当にパウエル降板説もあるかもです。

では、来週もいい波乗っていきましょう!