
テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。
今日のマーケットは日米で明暗が分かれました。日経平均は重い展開、米国株は反発。日経平均は4万円を前に停滞しています。
日本は引き続き関税問題、そして今週はETFのリバランス売りに選挙。さらに決算もスタートして、さっそく今日はファストリやセブンアイなど出てきました。
これまで強かったセクターからやや資金シフトしている感もありますね。
では、今日の相場を振り返りましょう。
【米国株】3指数続伸!エヌビディアの時価総額4兆ドルへ
昨日の米国株もしびれる展開になりました。
トランプ関税に揺れる中、やや軟化する姿勢も見せたことをマーケットは好感。さらにエヌビディアの上昇によって相場はポジティブな展開になりました。
ダウ平均は3日ぶりに反発。86ドル高で寄り付き、一時は下げる場面もありましたが大崩れせずに持ち直しました。後半の相場でも流れは変わらず、最終的にダウ平均は217ドル高の44,458ドルで引けました。
また、昨日はFOMCの議事要旨が出ました。現状、まだ利下げ派と据え置き派が分かれていますが、金融引き締めを進める内容ではなかったこともよかったですね。
そして昨日のLIVEでも解説しましたが、日本も米国も金利高の流れが止まらずに警戒しています。しかし昨日は長期金利が低下。これによって相場は上げ幅を拡大。ナスダックは史上最高値を更新しています。
こちらナスダックの直近1週間。ナスダック192ポイント高の20,611で引けました。S&P500は37ポイント高の6,263で引けています。

やはり昨日の主役はエヌビディアで、史上初めて時価総額4兆ドルへ。
こちらエヌビディアの直近1ヶ月チャートですが、きれいに上昇トレンドが続いています。

昨日は11業種のうち8業種が上昇。公益が上昇し、ハイテクとコミュニケーション・サービスも強かったですね。3業種が下落して、生活必需品、エネルギー、不動産が下げました。
個別株を見ると、アナリストが目標株価を引き上げたボーイングが続伸。キャタピラーも上昇しています。
ビットコインが最高値を更新したことをうけて、マイクロストラテジーなど関連株も上昇しました。他にはエヌビディアやブロードコム、マイクロソフト、Google、Amazonなどハイテク株も続伸。アドビは下落しています。
ここまで強かったバンクオブアメリカやコストコなどが下げました。
主要3指数が上昇するなど、米国株は良い地合いが続いています。では、次は日本株を見ていきましょう。
【日本株】日経平均3日ぶり反落。決算も始まる。
今日の日経平均は3日ぶり反落スタート。
米国株は伸びましたが、日本株はやや利確売りに押される展開の立ち上がりでした。
さらに前回は8日でしたが、今日はETFのリバランス売りもありました。日経平均は10時頃には39,500円あたりまで下落します。
さらに為替も円高に振れて、輸出株など重くしました。トランプ関税の警戒も続く中、節目の4万円も意識されて売り優勢に。その後も安値圏でレンジとなり、後場に入っても下げ幅を拡大。
大引けにかけてまた買われる場面もありましたが、最終的には174円安の39,646円で大引け。20日の参議院選挙を前に買い上げる動きはあまり見られませんでした。
売買代金は4兆7738億円。プライム市場の値上がり銘柄は32%、値下がり銘柄は63%。今日はTOPIXも下落していますが、グロース250が5日続伸となりました。大型株から中小型へ資金シフトしてる感もありますね。
こちら日経平均の1週間チャート。

今日は値下がり銘柄が1,000を超えるなど重い一日になりました。証券先物、精密機器、建設など7業種が上昇し、電気ガス、その他製品、石油石炭、海運など26業種が下落。
エヌビディアの上昇からアドバンテストなど一部の半導体が買われていますが、東京エレクトロンなどは下落。他にもTDKや信越化学、ファストリなども下げました。
一方でディスコは反発。先日出てきた好業績から買いが入って3日ぶりに反発しました。こちらも決算を発表したサイゼリヤですが3日続伸。純利益は前年同期比50%増という強い内容が出ました。
これまで強かった防衛株、ゲーム株、半導体株などに売りが出ています。今日も任天堂や三菱重工など下げていますね。ソニーやトヨタ、UFJ銀行なども重め。
まだ強かったの先ほどのアドバンテスト、ディスコ、そしてソフトバンクGにソシオネクストなど。昨日ストップ高になってGMOインターネットは今日も大幅高になりました。
今日の日経平均、最後は買われる動きも見せましたが、総じて重い一日でしたね。3日ぶりに反落です。
目の前には4万円の壁が立ちふさがっており、なかなか超えさせてくれないですね。ナスダックが最高値を更新するなかでも重く、やはりトランプ関税も影響しているでしょう。
今日はちょっとイヤな陰線で引けており、明日はSQです。そしてここからは決算で、今日はファストリとセブンアイが注目でしたが、どちらもいい決算でした。
ファストリの営業利益は前年同期比12%増で過去最高に。来年度以降は北米事業が関税の影響をうけそうとのこと。セブンアイの営業利益は前年同期比9.7%増で、国内コンビニは減収減益も海外コンビニ事業は好調。
ここから日米ともに決算で、特に関税発動が8/1に予定される中、日米どちらも主力企業の決算が7月後半から8月前半に固まっています。
その前に選挙もあるので、痺れる展開に突っ込んでいきますよ。念のためにシートベルトは締めて安全運転で。いい波乗っていきましょう!