
テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。
今日の相場は上に下に動きましたね。日経平均も引けにかけて上昇、米国株もガタっと下げたものの最後は上げて終わっています。
どちらの指数も息切れ感があるものの、材料によって反応しており、大型株だけでなく小型にも資金シフトするなどおもしろい動きをしています。
この流れで日本は3連休&選挙をひかえており、ややそれが悔やまれる流れですが、期待したいですね。
そして、昨日から公開のこちらの動画も、明日まで見れます。今回は「エントリー」のヒントを解説しています。無料で見れる15分ほどの動画なので、こちらからご覧ください。
では、今日の相場を振り返りましょう。
【米国株】3指数とも上昇!FRB議長解任発言で相場が揺れるー
昨日のマーケットはまさにトランプ劇場。
結果としてダウ、S&P、ナスダックはそれぞれ上昇しましたが、上げ下げ激しい相場でした。
ダウ平均は129ドル高で寄り付き、そのまま序盤は強い流れで推移します。しかしトランプ大統領が会合でFRBパウエル議長の解任を打診したと報道が出ました。
これが金融政策の混乱を呼び起こすと懸念され、主力株が一気に売られます。
これは昨日1日のS&Pですが、チャートを見るとその流れが一目瞭然。

ダウは一時264ドル安まで下落し、本日の安値となります。その後、トランプが解任の可能性は「非常に低い」と発言したことで相場は反転上昇。引けにかけてさらに上げ幅を広げ、最後は231ドル高の44,254ドルで引けました。
S&P500は19ポイント高の6,263、ナスダックも52ポイント高の20,730で引けるなど、同じような展開に。
また、昨日は業者向けのインフレ指標であるPPIが出ましたが、これが予想下振れ。利下げ期待が再燃します。全体、コアともにインフレの減速が見られました。というより、何度も言っているように米国のインフレは終了です。
業種ごとで見ると11業種のうち8業種が上昇。ヘルスケアや不動産、金融などが買われました。エネルギーやコミュニケーション・サービスなど3業種が下落しています。
米国も決算相場で、昨日もジョンソンエンドジョンソンが決算を発表。これが好決算となり6%ほど上げました。
オランダの半導体大手ASMLは2026年度の成長見通しを下方修正。これが売りをさそって8%ほど下落しています。
他のハイテク株も堅調で、テスラが3.5%上昇。仮想通貨株のマイクロンテクノロジーやコインベースも続伸。ゴールドマンサックスなど金融株も堅調でした。
自動車のフォードが下落しましたが、燃料漏れの懸念でリコールすることを発表。これによって3%ほど下落しています。
昨日の米国市場はトランプ劇場。トランプの言動で相場が振り回されており、ただこれもトランプの発言が切り取られて変な形で報道されていることもあり、どこまでが真意かわかりませんね。
そして、今日の午後、TSMCの決算が出ました。25年4-6月期決算が良好で、25年の売上高について米ドルベースで30%前後の増加とのこと。アナリスト予想を上回る決算によって国内半導体にも波及。米国先物も上で反応しています。
【日本株】日経平均は反発!引けにかけて買い上がる相場に。
では日本株も見ていきます。今日の日経平均は反発して4万円手前まで到達。
寄り付きは171円安となり、ASMLの決算後の下落が響いて国内の半導体株も下落。これが指数を押し下げました。午前中は小幅なレンジでの相場となり、一進一退の攻防戦でした。
しかし、為替は円安に振れたこともあり、後場から堅調な流れに。そして15時ごろ発表されたTSMCの決算でガラッと雰囲気が変わります。
決算が好調だったことが買い材料になり、引けにかけて買い上がりました。半導体株が買われて指数を押し上げ。最終的には237円高の39,901円で引けました。

今日は値上がり銘柄が1,100を超えるなど、活況な相場になりました。業種ごとで見るとその他製品、サービス、医薬品、情報通信など26業種が上昇。鉱業、鉄鋼、石油石炭、繊維製品など7業種が下落。
売買代金は4兆981億円、プライム市場の値上がり銘柄は72%、値下がり銘柄は23%でした。
TOPIXも反発し、終値ベースでは6月30日以来の高値に到達。グロース250も続伸しています。日経平均の終値は39,901円で、約半月ぶりの高値水準まできました。
個別株を見ましょう。今日目立ったのはセブンアイの下落ですが、買収提案をしていたカナダの企業が撤退。これにうよって売りが優勢となり、今日は9%下落。
そして米半導体ARMが続伸しており、ソフトバンクグループも上昇。中外製薬も続伸しましたが、トランプによる医薬品の関税が少しずれそうな気配から買いが入りました。他の医薬品株も買われています。
今日は半導体が堅調でしたが、レーザーテックは下落。アドバンテストやキオクシアも下げるなどまちまち。売買代金首位のディスコは先ほど決算を発表。経常利益は前年同期比1.1%増の339億円も、連結経常利益が前年同期比10.5%減の672億円に減る見通し。
他の主力を見てみると、東京エレクトロン、三菱重工、マツダ、良品計画など下落していますが、任天堂やサイバーエージェント、サンリオ、エムスリーなど買われました。
海外投資家も引き続き買ってきており、底堅い相場が続きます。まだはっきりとレンジは抜け切れてないですが、明日はネットフリックスの決算にも注目。そして週末をはさんで3連休ですね。
来週はさらに注目決算が続きます。では明日もいい波乗っていきましょう!