
テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。
今日の日経平均は大幅上昇、これで6連騰ですね。昨日の米国株も続伸で、これでS&Pも7連騰!いい流れですね。
引き続き主力企業の決算に注目で、そして今日は日銀会合でしたね。引け後の会見も見ていましたが、利上げスキップ、そして為替は円安へ。明日は運命の雇用統計です!
では、今日の相場を振り返りましょう。
米国株続伸!経済指標の弱さとインフレ鈍化。
昨日の米国株はダウとS&P上昇、しかしナスダックは下げました。
経済指標の弱さとインフレ鈍化が入り乱れ、序盤は重い展開が続きました。3指数も下がっていましたね。
まず昨日出たのはADP雇用者数。これが予想を下振れました。雇用が弱い、つまり経済の先行きは不安になったわけです。
さらに第1四半期の米実質GDPも下振れ。一方で、個人消費は前期比年率1.8%増となり、市場予想の1.2%増を上回りました。しかし、3月のPCE(FRBが最も重視するインフレデータ)は鈍化しました。
物価の上昇スピードに落ち着きが見られたことが好感され、米国マーケットは引けにかけて上げ幅を拡大。
そして対中貿易についても鈍化がみられ、指数を押し上げる要因となりました。
また、引け後はメタとマイクロソフトの決算も出ましたが、どちらも予想を上振れ!
メタは1-3月の売上高は423億ドル(予想は414億ドル)、年間の設備投資見通しを従来の600億-650億ドルから640億-720億ドルに引き上げ。これによってAIブームの不安が後退しました。
メタの直近5日のチャート。

マイクロソフトの売上高は前年同期比13%増の700億ドル、純利益は18%増の258億ドル。こちらも売上・EPSとkもに予想を上振れですね。クラウドサービス「アジュール」が前年同期比で33%増と、こちらも好感されました。
こちらはマイクロソフトの直近5日のチャート。

S&P11業種中、7業種が上昇。ヘルスケアや資本財・サービス、生活必需品などが強く、一方で4業種が下落してエネルギーが最も下げました。
他にもスナップチャットの決算では売上高は市場予想通り、しかし広告事業に逆風で、次の見通しを示さなかったことが嫌気され18%ほど急落。
スターバックスも既存店売上高が予想以上の減収となり、EPSも予想下振れから6%ほど急落です。
主力のハイテク株の好決算が続いていますが、今夜はいよいよアップルですね。世界が注目する決算、要チェックです。
日本株は日銀のハト派姿勢強まり、円安進行と株高に。
では日本マーケットも振り返ります。
日経平均は寄り付きから上昇しましたが、買い一巡後は少しずつ重くなりました。
今日の注目は日銀会合。その日銀が経済・物価の見通しを引き下げて、ハトったことから為替が円安へ。
日経平均は前日比1.1%高の36,452円で引けました。TOPIXも0.46%高の2,679、グロース250は0.59%高の680で取引を終えました。
日本の利上げ観測が後退したことから銀行や保険などの金融株が下落。決算が市場予想を下回った村田製作所なども下落しました。
日銀の展望リポートでは25年、26年の見通しを下方修正。この状況で利上げはできず、そうなると円安がまだ進むことが考えられ、インフレは止まらないですね。進んでも、後退しても、どちらにしても難しい判断になります。
今日のマーケットは日経平均への寄与度が大きい銘柄が強く、指数は上昇しているものの値上がり銘柄は600ほどになりました。値下がり銘柄は1,000近くになります。つまりマーケット全体としては重いです。
個別株を見ると、ディスコやアドバンテストなど半導体株がしっかりと。フジクラなど電線株も戻りました。
日立製作所やキーエンス、リクルートなども買い戻されましたが、一方で東京エレクトロンやレーザーテックが重いですね。サンリオやソニーなども売られています。その他は電力、金融なども重かったですね。
4月序盤の急落分はもう戻ったので、ひとまず安心です。トランプ関税への警戒も薄れつつ、ちょうど今日また赤沢大臣とベッセント氏が会談してるので、朗報を待ちましょう。
向川の視点:日銀のハト派姿勢はどこまで?引き続き決算に注目。
今日から5月相場。
著名投資家のテスタさんが証券口座を乗ったられたとSNSにポストしてましたが、日本が狙われてる説もあるので注意ですね。二段階認証はもちろん、変なメールは見ない、ブラウザから開かないなど対策しておきましょう。
さて、今日のマーケットはよかったですが、なにより日銀の見通しが・・やっぱり弱いんですよ。
日本の景気ウォッチャー調査や先行指標など見ていても、鈍化していることは明らかで、むしろ本来は今こそ金融緩和なのですが、すでにやりきってるため難しい展開です。
このまま円安を許容していると、インフレは止まらずです。これも毎月データをとってみてますが、絶賛、続伸中ですからね。この流れを止めるには利上げですが、いまの経済状況で利上げすることもできず。
その場で足踏みをすることしかできないのですが、いまの日本が置かれている状況は投資家はおさえておく必要があると思います。(繰り返しですが、世界の主要先進国の中で利上げモードは日本だけ)
この流れを変えるには好決算→自社株買い発表!くらいかと思いますが、難しいですね。なので勝ちやすいところで勝負しましょう。
では、明日もいい波乗っていきましょう!