【6/9相場まとめ】日経平均は大幅続伸で38,000円台に回復。S&Pも6,000台に回復。米中貿易、日米協議どうなる?

コラム

テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。

今日の日本株は反発、日経平均は上昇スタートとなり節目の38,000円台に回復。最近は「サンパチ」と名付け、日本株マーケットの重要ラインとして追ってきましたが、良い流れで今週の相場が始まりましたね。

いまちょうど17時くらいですが、米国株先物もいい流れ。

いい相場が続いている時は、素直に乗っていきましょう。すでに利益が乗ってる人も、たくさん報告きてますが、今週もいい波乗っていきましょうね。常に「冷静と情熱のあいだ」ですからね。

では、今日の振り返りです。

【米国株】雇用統計を無事に通過、3指数は続伸。

まずザクっと先週の米国株を振り返ります。

ダウ、ナスダック、S&Pの3指数がそろって上昇しましたが、寄り付き前に雇用統計の発表がありました。

月一のビッグイベントですが、これが底堅いデータが出てきて、雇用は堅調でした。大事なことはストーリーで、どんな流れで雇用統計に突っ込むかが重要。

今回は弱いデータが続いていたので、強い数字が出たことで労働市場の悪化懸念が弱くなりました。さらに米中の貿易交渉もいい流れで進みそうで、これもマーケットを後押ししましたね。

直近1ヶ月のS&Pを見てみましょう。

「米国株のバブルは崩壊する」と息巻いていた方々、息していますかね、、?

私のビューはずっと変わらないですが、関税で米国が崩れることはないし、むしろ米国からするとポジティブになると言ってきましたが、おおかた予想通りになっています。

もちろんそのビューは変わってないですし、すでにS&Pもナスダックも史上最高値に接近中ですからね。

週末の米国株は、ダウ平均が443ドル高の42,762ドルで引けました。ハイテク比率の高いナスダックは231ポイント高の19,529、S&P500は61ポイント高の6,000で引けました。S&P500の6,000超えは3ヶ月半ぶりですね。

11業種すべてが上昇し、特にエネルギーが上昇。コミュニケーション・サービスや一般消費財も強かったです。

個別株を見ると、パランティアが6.5%上昇、METAやテスラも続伸、重かったGoogleも上昇、Amazonも強かったです。

気になっていたのが米国金利で、4.5%まで上昇しました。今見てみるとちょっと下がっていますが、雇用統計の結果をうけてFRBは少し時間的な余裕ができたことから金利高になったと思われます。

そして今週はCPIが出ます。インフレがどうなっているか?のデータですね。今週はこれに注目です。では次に日本を見ていきましょう。

【日本株】日経平均38,000円台に回復。日米関税協議に注目。

先週末の米国株が強かったことから、今日の日経平均は287高でスタート。

朝に高値をつけたあとは少しもみ合いになりましたが、早々と38,000円台に乗りました。

直近1ヶ月の日経平均チャート。

一時は400円ほど上昇したものの、戻り売りにおされる局面もあり、全体ではまちまち。値上がり銘柄と値下がり銘柄はちょうど半々くらいで、売買代金も3兆4616億円とそこまで多くなかったですね。

米中の協議がポジティブに終わってほしいところですが、中国によるレアアースをめぐる交渉を9日にロンドンで行うようで、米中の関係改善もマーケットは好感しました。

特に今日は医薬品株が強く、輸出関連株も全体的に強かったですね。銀行や保険も強い流れでした。

TOPIXも続伸、先週末に売られたグロース250は3日ぶり反発しました。

今日は値上がり銘柄が800を超え、医薬品、その他製品、銀行、電気機器などが上昇。パルプ紙、鉄鋼、金属製品、海運などが下落。33業種中22業種が上昇しました。

個別株を見ると、大塚HDが6日ぶりに反発。難治性の治療薬が臨床試験でいい結果となり、期待から買われました。

日本ペイントHDも4.3%上昇。外資系証券が投資判断を「中立」から最上位の「買い」に引き上げ、目標株価を1,150円から1,470円に引き上げたことが好感されました。

「鳥貴族」を運営するエターナルホスピタリティも11%上昇。直近の堅調な売上から買われています。

値上がり寄与トップはアドバンテスト。今日は半導体株も強かったですね。レーザーテック、東京エレクトロンなども上昇しています。

振り返ると、マーケットは上昇したものの、やや上値が重い印象もあります。米中協議の進展、そして今週11日に予定されているCPI。週末はメジャーSQですね。

このあたりも考えながら、今週もいい波乗っていきましょうね!

【向川の視点】日経平均はレンジの上限へ

先週はわかりやすいレンジ相場でしたが、米株高の流れからレンジ上限に接近。

トランプ劇場が続いている中でも相場は底堅く、理想をいえばここで日米協議がポジティブに終わるなど材料がほしいところ。

今朝もトランプがロスアンゼルスで暴動が起きているとポストするなど、米国はずっと内戦状態と言っていいでしょう。それでも経済は強く、世界経済を引っ張っていますが、マーケットはどこ吹く風で強気です。

今週もいい波乗っていきましょう。