
テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。
今週は今年最後の重要ウィーク。米国はCPI発表があり、日本は日銀会合がありました。
CPIは大幅に下振れ、つまり米国のインフレは鈍化。(以前から言っているようにもうこの話は終了でいいかと)
そして日銀会合では利上げ決定。これも以前から言っているように、ちょこっと利上げしたくらいで何も変わらず、事実、為替は円安へと進んでいます。

そもそも円安でインフレしてるから利上げするという話なのですが、前提としてインフレしておらずで、食料品を全て除外して算出する欧米型のCPIで見ると全然低いです。
むしろこうなると、またデフレになって賃下げになるかもしれないのに、全く日銀も誰もそのことについて触れませんからねぇ…。
そんな今日のマーケットですが、振り返りましょう。
【米国株】CPI鈍化から3指数とも反発!
先ほども書いたように、昨日の注目はCPIでした。これで大幅に下回ったことが好感されて、ここ最近売られていたハイテク株が買い直されました。
ダウ平均は215ドル高の48,101ドルでスタート。そのまま序盤から買い優勢で、48,300ドル台まで上昇しました。その後は少しずつ売りに押されて急落、しばらく弱い局面が続きましたが終盤にかけて再び上昇。最終的には65ドル高の47,951ドルで引けました。
S&P500は53ポイント高の6,774とこちらも反発、ナスダックも反発して313ポイント高の23,006まで戻しました。

昨日は11業種のうち6業種が上昇。一般消費財が最も上昇し、コミュニケーション・サービス、ハイテクセクターが続きました。一方でエネルギーが下落、生活必需品なども下げています。
個別株を見るとエヌビディアやマイクロソフト、テスラなど反発しました。半導体大手のマイクロン・テクノロジーの好決算もいいきっかけになって、こちらは10%高騰。電気自動車のリヴィアンもアナリストの投資判断引き上げで15%上昇しました。一方でP&Gなどディフェンス株が売られていますね。
昨日の反発はショートカバーもあったと思いますが、日本市場では利上げがほぼ確実視される中、朝の時点から買い優勢となっていました。では次に日本株を見ていきます。
【日本株】利上げ決定!も材料出尽くしから505円高に。
今日の日経平均は386円高の49,387円でスタート。
米国株高の流れからハイテク株を中心に買われました。少しずつ上昇していく日経平均でしたが、ちょうどお昼に会合の結果が発表され、予想通り0.25%の追加利上げとなりました。
事前にかなり報道も出ていたので、サプライズはなかったですね。後場に入ると本日の高値を更新。その後はちょっと重くなりましたが、最終的に505円高の49,507円で大引けに。

TOPIXは26ポイント高の3,383で、こちらも4日ぶりに反発。グロース250も11ポイント高の656で、こちらも4日ぶりに反発しました。
今日の売買代金は6兆6499億円。非鉄金属、建設、情報通信が上昇し、その他製品、海運、水産農林が下げました。プライム市場の値上がり銘柄は72%、値下がり銘柄は23%。値上がり寄与トップはソフトバンクGで、値下がり寄与トップはコナミとなりました。
会合では利上げ決定となりましたが、その後の会見中にも為替は円安へと進みました。今後の利上げ方針なども特になかったので、これはハトだなと。もうちょっと円安に進みそうな気配ですね。
今日はソフトバンクGやフジクラ、レーザーテックなどが上昇。三菱重工やIHIなども上昇。ファナック、日立なども堅調でした。
弱かったのはキオクシア、三井金属、アドバンテスト、ソニーや任天堂など。年末商戦への期待後退からゲーム株の弱い流れが続いていますね。
さて、ひとまずは重要イベントを通過したことでひと段落しました。来週からはクリスマス休暇です。年末にかけ相場が強くなアノマリーもある中、再び5万円台に回復できるのでしょうか?12月後半戦の相場にも注目です!
では、来週もいい波乗っていきましょう。

