
テクニカルアナリストの向川です。
昨夜、トランプ大統領が停戦に向けイランと協議していると発言したことでマーケットの流れが急変。原油が急落してマーケットは反発しました。
経平均は昨日までの下落で3,700円ほど下がっていましたが、果たして今日は反発できたでしょうか?米国は3指数とも反発しましたが…。
では、今日の相場を振り返りましょう。
【米国株】トランプ発言で急反発、原油急落でほぼ全面高の買い戻し
トランプ大統領がイランのエネルギー施設等への軍事攻撃を5日間延期すると、自身のSNSにポスト。これによって中東の緊張が緩和しました。
100ドル台に乗せていたWTI原油が一時84ドル台まで急落。インフレ再燃の警戒が薄れ、米国債利回りも急速に低下しました。
極度の不透明感から売られすぎていた株式市場に強烈な買い戻しが入り、ダウは一時1,100ドルを超える上昇を見せました。
序盤から買いが優勢となり、一時1,134ドル高の46,712ドルまで上昇。中盤はやや重くなりましたが、それでも46,000ドルをキープし、最終的に46,208ドルで引けています。
先週までの下落トレンドから一転してショートカバーが相場を踏み上げ、S&P500採用銘柄の約90%が上昇する「ほぼ全面高」のリスクオン状態に。
S&P500は74ポイント高の6,581、ナスダックは299ポイント高の21,946で引けました。

テック・半導体はもちろん、金利低下を好感して幅広いセクターに資金が再流入し、昨日は11業種の全てで上昇。一般消費財、素材、ハイテクが堅調でした。
一方で、原油の急落からこれまで相場を下支えしていたエネルギー株は利益確定に押され、相対的に弱い値動きになっています。
市場の心理は一旦改善したものの、イラン側が交渉を否定する報道もあり、楽観視はできない神経質な地合いです。
先週の調整局面から強烈なニュースでひとまず力強い反発を見せた米国マーケット。今週は重要な指標なども出ないこともあり、引き続き「中東情勢の続報」と「原油・金利の動向」に振り回される展開になりそうです。
今回の攻撃延期が本格的な中東和平への土台となるか、それとも猶予期間後に再びリスクオフとなるかが今後の最大の焦点ですね。
【日本株】米株急反発を引き継ぎ大幅高も、円高警戒で上値は重い
前日の米国株が反発したことで、日本株も朝の時間外から上昇。
日経平均は一時大きく上昇し、52,700円手前まで上げましたが、すぐに失速。為替が円高に振れたことで輸出関連株の重しになりました。
買い一巡後は上げ幅を縮小し、買い進む動きは限定的に。後場に入ってからも流れは変わらずで、中東の緊張緩和は「一時的な猶予」に過ぎないとの見方も多く、大引けにかけて買われたものの全体的に重めの相場でした。
最後の30分ほどで買い上がり、最終的には736円高の52,252円で大引け。

今日の売買代金は6兆7,567億円。保険、非鉄金属、石油石炭などが上昇し、その他製品だけが下落しました。プライム市場の値上がり銘柄は95%、値下がり銘柄は3%。
ナスダック高を好感して、半導体や電子部品など主力ハイテク株が堅調な動きでした。しかし、原油価格の急落から燃料コスト低下の恩恵を受けやすい空運や陸運など内需セクターに資金が集まりました。
これまで相場を下支えしていた鉱業や石油・石炭などのエネルギー関連株は利益確定売りに押され軟調。銀行や保険などの金融セクターは、米金利低下が意識されて相対的に弱い値動きになりました。
トランプ発言が二転三転する中、まさに「トランプ劇場」と言える相場です。
今日の上昇は先週の調整からの自律反発・空売りの買い戻しで、テクニカル的には下向きの20日移動平均線や、直近で空いたマドが強い抵抗帯になっています。
円高リスク、そして5日間の猶予期間明けに向けた中東のヘッドラインには引き続き要警戒です。当面は様子見する慎重な姿勢も忘れずに。
では、明日もいい波乗っていきましょう!

