
テクニカルアナリストの向川です。今日の日経平均は二日ぶりに反発、引き続き半導体があげています。
ただ、今日も6割ほどの銘柄が下がっており、引き続き少数の影響度の大きい銘柄が強く、他は売られています。昨日の米国株は中東情勢の悪化懸念から下落しました。
来週は日本と米国、それぞれの会合です。世界が注目するイベント、そして決算も本格化。痺れる展開に突っ込んでいきますね。
では、今日の相場を振り返りましょう。
【米国株】午後から急速に売り優勢、中東の「ノイズ」とソフトウェア株安が相場の重しに
昨日の米国株は序盤は決算への期待から底堅く動きました。
しかし午後に入ってから相場が急変。イラン議会議長の交渉チーム離脱の噂や、トランプ大統領の「機雷敷設船は躊躇なく撃沈せよ」というSNS投稿など、再び中東の地政学リスクを刺激するヘッドラインが飛び交いました。
これによって原油価格が上昇。リスク回避の売りが急速に広がります。一方で、S&P500企業の8割超が事前予想を上回る利益を出しているなど、企業のファンダメンタルズは強いです。
「強い決算」と「中東のノイズ」が綱引きをしている状態、そんなマーケット環境として見ています。
ダウ平均は205ドル安の49,284ドルでスタートし、24時頃には高値をつけました。その後は下落し、少し回復したものの179ドル安の49,310で大引けとなりました。S&P500は29ポイント安の7,108、ナスダックは219ポイント安の24,438で引けています。

ナスダック下落の主因はソフトウェア関連。IBM(-8.25%)が決算でAI受注残を開示しなかったことが嫌気され、マイクロソフト(-3.97%)やサービスナウ(-17.75%)など同セクターに売りが広がりました。
相場が崩れる中、SOX指数(半導体)だけが+1.71%の逆行高。テキサス・インスツルメンツ(+19.43%)がデータセンター向けの強い見通しからAIインフラの「ハードウェア側」にも資金が入りました。
テスラは決算自体は良かったものの、設備投資の大幅な引き上げが嫌気され、-3.56%と売られています。
振り返ると、全指数において「後半にかけて急転直下で崩れ落ちる」という不安定な相場でした。S&Pやナスダックは陰線で実体の小さいコマ。ちょっと息切れ感もあります。
昨日はトランプ発言で上がり、今日はトランプ発言で下がる。マーケットは急回復後のレンジ相場で、方向感のないノイズが多いですね。米イランの軍事的緊張がやや強まる展開も考えられ、この週末も出てくるニュースに注目しましょう。
【日本株】1銘柄で370円超。「いびつさ」を抱えたまま日経平均は再び最高値へ
前日の米国株がイランとの協議の不透明感からダウが下落したものの、半導体は堅調でした。
SOX半導体指数は17日続伸という脅威の続伸。時間外取引でインテルの株価が急伸したことも大きく、17時現在で20%ほど高騰。
今日も寄り付きからAI・半導体中心に強い流れになりました。前日の米国株安という逆風を無視する形で日経平均は2日ぶりに史上最高値を更新して引けました。575円高の59,716円で大引けです。
TOPIXはほぼ行ってこいで3,716ポイント、グロース250は9ポイント安の768で引けています。

本日の日経平均は+575円上昇しましたが、なんとそのうち「372円分」をアドバンテスト1銘柄だけで押し上げ。プラス寄与度トップ5はアドバンテスト、ソフトバンクG、イビデン、ファストリ、東京エレクトロン。
これだけで+669円ほど日経平均を押し上げましたたが、日経平均の上昇幅(+575円)を上回っています。つまり、この5銘柄以外の残り220銘柄を合わせると「マイナス」ですね。
「日経平均最高値」という素晴らしいマーケットな一方で、TOPIXはわずか+0.01%の横ばい、中小型株のグロース250は-1.26%の急落。プライム市場の約6割の銘柄が値下がりしており、歪なマーケットが続いています。
一部銘柄による指数の乱高下が目立ちますが、日経平均の次なる壁は6万円ですね。
来週は29日水曜が祝日、そして日米の中央銀行の会合も控えています。ともに政策金利は据え置きが予想されていますが、中東情勢からの物価の見通しに修正があるのか?重要なポイントです。
また、先ほどあげたアドバンテストなどの主力決算も続くため、重要な1週間になりそうです。では来週もいい波乗っていきましょう!

