From:編集部 小早川
突然ですがインデックス投資をやっていますか?
そもそも、インデックス投資をよくわかってない人も多いと思います。
結論からいうと、インデックス投資は長期的な資産運用方法の一つです。
本記事では、インデックス投資の概要から、メリット・デメリット、注意点を解説します。
インデックス投資とは
インデックス投資とは市場の指数に連動する投資信託を利用して、市場全体の動きに任せるパッシブ運用の投資手法です。
具体的には、TOPIXや日経平均の株価指数に連動する投資信託(インデックスファンド)をさします。
インデックス投資は、株式市場の深い知識はそれほどいりません。
そのため、少額の資金から投資をはじめたい投資初心者に適していると言えるでしょう。
インデックス投資のメリット
インデックス投資のメリットは次の4つです。
- 低コスト
- 分散投資
- すぐれたリターンの可能性
- わかりやすい
1つずつ解説します。
低コストで運用できる
インデックス投資は、低コストで運用ができます。
理由は、市場の指数に連動されるため、個別銘柄の選択や売買のタイミングを研究する必要がありません。
そのため、ファンドマネージャーのコストがかからない分、低コストで運用ができます。
分散投資ができる
インデックス投資は、対象とする市場全体の動きを反映する投資手法のため、個別銘柄のリスクを分散できます。
たとえば、TOPIX連動のインデックスファンドなら、日本の株式市場全体に分散投資できるため、個別銘柄の影響を軽減できるのが強みです。
結果的に、分散投資はリスク軽減に効果が高くメリットを十分にいかせるでしょう。
すぐれたリターンの可能性
インデックスの過去の実績を見ると、株式市場は長期的に上昇傾向にあります。
そのため、インデックス投資を長期的に継続して、リターンを獲得できる可能性は高いでしょう。
たとえばインデックスでは、マーケット平均のリターンを目指しているため、短期的な市場の変動に左右されにくいです。
よって、長期投資としてのリターンは期待ができます。
値動きがわかりやすい
インデックス投資は、とにかく初心者にも値動きがわかりやすいです。
主な理由としては、
- インデックスが市場全体の値動きを示す指標になっている
- 個別銘柄の値動きを把握する必要がなく、マクロ的な市場動向を把握するだけ
インデックスの値動きは、構成する個別銘柄の値動きを反映して決まります。
複雑性がある個別株とは違って、初心者にも、比較的値動きがわかりやすい投資といえるでしょう。
インデックス投資のデメリット
インデックス投資のデメリットは次の3つです。
- リターンは市場の平均にとどまる
- 柔軟性は低い
- 経済危機が発生するとインデックス投資にも影響がある
1つずつ解説します。
リターンは市場の平均にとどまる
インデックス投資のリターンは平均にとどまりやすい!
インデックスは構成銘柄の価格変動にそのまま連動してしまうため、インデックス指数を上回る収益は望めないからです。
具体的には、
- TOPIXに連動するインデックスの過去10年のリターンは+8.2%
- 同じ期間の日本株市場全体の平均リターンは+9.7%程度
結果的に、インデックス投資は市場平均並みの安定したリターンが期待できる半面、高リターンは期待できないと理解しておきましょう。
出典:三井住友DS「国内外の株式を⻑期保有していた場合、それぞれの リターンはどうなるの︖ 」より
柔軟性は低い
インデックス投資は、マーケット平均に連動する以外の運用はできない、自由度の低い運用手法です。
インデックスに連動した投資商品を購入するため、個別銘柄の選択や売買のタイミングを自由に変更できません。
結果的に、日経平均やS&P500の主要なインデックスに限定されがちになってしまいます。
インデックスに組みこまれていない分野や新興成長企業への投資ができないので、柔軟性を求めている投資家には向いてない投資手法でしょう。
経済危機が発生するとインデックス投資にも影響がある
経済危機が発生した場合、インデックス投資にも大きな影響が出ます。
理由は以下の点があります。
- インデックス投資は、対象となる指数の動きに連動するため、指数の構成銘柄の大半を占める企業の業績が経済危機の影響を受ければ、指数自体が下落する。
- 経済危機により株式市場全体が下落すれば、市場を代表する指数は当然下がるため、インデックス投資の価値も下がる。
- 金融政策の変更によるマクロ環境の変化も指数に影響を与えるため、インデックス投資にも影響が及ぶ。
このため、マクロ経済環境の変化にインデックスが影響を受ける限り、インデックス投資の価値も左右されます。
インデックス投資商品の選びかた
ここでは、実際にどの基準で、インデックス投資商品を選ぶのかを見ていきましょう。
- 保有コストが安いファンドを選ぶ
- 純資産総額が小さいファンドは避ける
1つずつ解説します。
保有コストが安いファンドを選ぶ
インデックス投資をする際に選ぶポイントとして、保有コストが安いファンドを選びましょう。
主な理由は以下のとおりです。
- 運用期間が長期になるほどコストの差は大きくなる
- 保有コストが安いほど、実際の投資リターンは高くなる
- インデックス投資は長期投資が基本
具体的には、低コストだと長期運用がしやすくなります。逆に、高コストだと期間が短くなりがちでしょう。
運用報酬のコストが低い分、実際の運用収益が手元に残りやすいため、個人投資で長期的な資産形成を考える場合、低コストのインデックスファンドは非常に適しているといえます。
純資産総額が小さいファンドは避ける
インデックス投資を選ぶ際には、純資産総額(運用資産の総額)が小さいファンドは避けましょう。
主な理由は以下のとおりです。
- 純資産総額が小さいと流動性が低下し、売買時の価格が不利になる可能性がある
- 大量の資金流入や流出に対応しきれない可能性が高まる
- ファンドの存続自体にも影響するため、投資対象としての安定性が低い
ファンドの健全性を判断するうえでも、純資産総額は重要な指標です。一定の資産規模を確保しているか確認しましょう。
長期運用としてインデックス投資をはじめてみよう
結論からいうと、インデックス投資と長期投資は必ずセットで考えましょう。
投資期間が長くなればなるほど、個別銘柄のリスクは相対的に小さくなり、インデックス全体の安定したリターン獲得が期待できるからです。
インデックス投資は、初心者でもはじめやすく、長期的な資産形成に適した投資方法です。上記の内容を参考にして、自分に合ったインデックス投資をはじめてみてください。