From:編集部 黒木
商船三井についてご存じでしょうか?
商船三井は川崎汽船・日本郵船と並ぶ日本の3大海運会社です。
配当が非常に高く、高配当株投資をしている方に特に人気です。そこで今回は3大海運会社の1つである商船三井について詳しく説明をします。
商船三井の沿革
まずは商船三井の沿革を見ていきましょう。
商船三井株式会社(Mitsui O.S.K. Lines, Ltd.、通称:MOL)は、日本を代表する大手海運会社の一つであり、長い歴史を有しています。
以下に、商船三井の主な沿革をまとめました。
- 1884年:商船三井の前身である三井物産が、日本初の国産蒸気船「輝陽丸」を建造。
- 1889年:三井物産が三井合名会社に改組され、船舶運航事業を独立させ、商船三井合名会社が設立された。
- 1893年:商船三井が東京証券取引所に上場。
- 1940年:商船三井が三井汽船と合併し、商船三井株式会社が発足。
- 1945年:第二次世界大戦の終結に伴い、商船三井は連合国による接収を受ける。
- 1950年:商船三井が再発足し、事業を再開。
- 1964年:日本初の大型タンカー「万葉丸」が就航。
- 1970年代:商船三井がコンテナ船の導入を進め、コンテナ輸送において成長。
- 1990年代:事業の多角化を進め、船舶運航だけでなく、ロジスティクスやエネルギー関連の事業にも進出。
- 2010年代:商船三井がLNG(液化天然ガス)船の導入を進め、環境に配慮した船舶の運航に力を入れる。
このように非常に歴史のある会社ですが、投資として考えた場合、いかがなのかについて説明をします。
結論としては、商船三井への投資は非常におすすめです。
商船三井(9104)の株価&配当情報
まずは商船三井の株価について見ていきましょう。下の図は2年のチャートと10年のチャートになります。
短期で見ると下落していますが、長期で見ると大きく上昇しているのがわかります。
株式投資は長期分散投資が基本になりますので、非常に良い動きであるといえるでしょう。
しかも、株価が低迷しても、商船三井は配当が非常に高いです。
2023年11月22日時点の配当利回りは何と4.5%を超えています。
多少株価が下落しても長期で保有すれば高い配当をもらい続けられますので、投資妙味が高いといえるでしょう。
- 株価:4,019円(2023年11月22日時点)
- 配当利回り:4.73%(2023年11月22日時点)
会社規模
続いて商船三井の会社規模についてまとめました。
- 時価総額:1兆4553億円(2023年11月22日現在)
- 資本金:655億円(2023年3月時点)
- 純資産総額:1兆9376億円(2023年3月時点)
- 従業員数:87481人(2023年3月時点)
いかがでしょうか日本を代表する大企業だけあって、かなり規模が大きい会社になります。
倒産のリスクなどは極めて低いと言えるのではないでしょうか
業績
投資を行うにあたって、業績は非常に重要です。2020年からの決算内容についてまとめましたので、参考にしてください。
決算期 | 売上高 | 営業益 | 経常益 | 最終益 | 修正1株益 | 修正1株配 |
2020.03 | 1,155,404 | 23,779 | 55,090 | 32,623 | 90.9 | 21.67 |
2021.03 | 991,426 | -5,303 | 133,604 | 90,052 | 251 | 50 |
2022.03 | 1,269,310 | 55,005 | 721,779 | 708,819 | 1,970.20 | 400 |
2023.03 | 1,611,984 | 108,709 | 811,589 | 796,060 | 2,204.00 | 560 |
予 2024.03 | 1,590,000 | 90,000 | 220,000 | 220,000 | 607.7 | 190 |
売上高、利益ともに多少の上下はあるものの、長期で見ると大きく成長しているのがわかります。
今後も高い成長率が期待できるため、株価が多少調整している今、投資をする良い機会ではないでしょうか。
財務分析
株式投資や企業研究を行う上で財務分析は非常に重要です。
いくら成長が期待できる企業でも財務基盤が安定していなければ、安定的な経営はできないからです。
財務基盤は企業にとって非常に重要なものになりますのでしっかり確認するようにしましょう。
財務分析を行う方法は様々ですが、一般的には「成長性」「収益性」「安全性」の3つの側面を見るべきだといわれています。
それでは商船三井の財務基盤を「成長性」「収益性」「安全性」から見てみましょう。
(1)成長性
成長性は一般的には増収率 (売上がどれくらいのびているかを示す指標)で判断されます。
年20%以上の増収率を達成していればかなり優秀であるといわれています。
商船三井の2022年の売上高は1兆2693億円に対し2023年の売上高は1兆6119億円と127%の増益です。大きく売上高を伸ばしているのがわかりますね。
(2)収益性
最終利益は2022年が7088億円、2022年の予想は7960億円の黒字です。112%の増益です。
(3)安全性
安全性は自己資本比率が高いと良いとされています。安全性が高いとされている目安は33%です。商船三井の自己資本比率は、47.44%です。この規模の会社であればまったく問題ないでしょう。
高配当株投資がおすすめな理由
商船三井の過去の配当、利回りの推移です。
配当利回り | 平均株価 | |
2024年3月期(予想) | 4.72% | |
2023年3月期 | 16.98% | 3,296.4円 |
2022年3月期 | 17.00% | 2,352.8円 |
2021年3月期 | 6.10% | 818.3円 |
2020年3月期 | 2.46% | 877.7円 |
このようにかなり高い利回りを維持しているのがわかります。もちろん、今後この高い利回りが保証されるとは限りませんが、現在の高配当は非常に魅力的です。
高配当株投資は非常に流行っており、理由は様々ですが、キャピタルゲインに比べて、インカムゲインは安定的に得られる収益になるため多くの投資家に人気があるのでしょう。
老後資金の拡充として利用するのはもちろん、現役世代でも給料の上乗せとして利用する価値は非常に大きいです。
株式投資の最大の魅力はキャピタルゲインにはなりますが、ポートフォリオの中に高配当株投資を入れてみても良いのではないでしょうか。
まとめ
今回は、高配当株の代表格である商船三井について紹介をしました。商船三井は4%を超える高い配当を維持しています。株価の動きも長期で見ると、非常によく東進曜日のある銘柄であると言えるでしょう。
ぜひ今回の記事を参考にしていただき、商船三井はもちろん、高配当株投資に興味を持っていただければ幸いです。