続・円安に悲観的な人へ。収入増やして経済的に豊かになるには円安を進めた方がいい理由。

コラム

テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。

先日書いた記事では、円安がいかに経済的な豊かさをもたらしているかを解説しました。
ドル円158円!円安でピンチ?円高の方がいい?悲観的な経済オンチさんへ。

今日はその続きですね。

ここ数日、Xのタイムラインに「円安悲観」のポストがずっと出てくるので、なんでみんなそんな間違った思い込みをしてるのか調べてみました。

円安によって国民が受け取るメリット

まず多くの方が「円が安い」という言葉にネガティブな思い込みをしてるなと。ただ、そもそも円が安いのはメリットなんですよ。なので話の出発点からちょっと違う。

そもそも円安・円高は「どの視点から見るか」が大事。

海外の人から見るべきで、シンプルに円が安い方がお得に買えるわけで、私たち日本の内部の人からしたらウェルカムなんですよ。その証拠に、トヨタなど海外に売ってる企業は儲かりまくりです。

前回の記事で、円安だから株価も高騰し、企業の業績もいいので税収も増加。昨年の税収は史上初めて70兆円を超えて、国も儲かりまくりと書きました。

さらに賃上げにも成功し、大企業だけでなく中小、非正規の人もバブル期以来の賃上げに成功しました。そして失業率は歴史的な低さになりましたし、素晴らしいですね。

このような物事はゼロor100で考えるのがナンセンスで、円安が100%いい、円高が100%いい、という話ではありません。どっちもメリット・デメリットがある中で、どっちがいいかを判別する必要があります。

円安によって得られたメリットは今書いた通りです。ではデメリットは?

円安悲観になる理由

物価高ですね。日本は海外からいろんなものを買ってますから、円安になるとインフレになる。それはわかります。ただ、そもそも日本の消費者物価指数は2%ちょっとです。これは世界標準ですね。

そもそも日本銀行は国の先行きを舵取りしており、日銀が考えていることは「物価と雇用の安定」です。その基準が年間2%の上昇なんですよ。

でも日本はずっとデフレに苦しんできたでしょ?元を辿れば、1980年台のバブルから日本経済が世界最強になりましたが、これはドル円200円台という超円安があったからです。だから松下電器や東芝、日立などの商品が世界中で売れたわけです。

つまり円安なくしてバブルなし、と言うことです。

しかし、そこから急激な利上げで円高になり、度重なる増税でデフレで、ずっと経済は低空飛行してました。

悪夢の民主党政権の時の日経平均は8000円とかですよ。ドル円80円台です。吉野家の牛丼280円です。こんな世の中でどうやって経済成長するんですか?と言いたい。

で、その状況がやばいから第二次安倍政権からアベノミクスで株価が高騰しました。そもそもそんなに長い年月デフレに陥ってる国は世界でも日本だけ。こっちの方が問題です。(円高になったらまたこうなるってことですよ?)

でも、民主党の時に消費税増税を約束してしまったため、やらざるを得なかった。だから経済停滞から抜け出せないわけですよ。今、円安を悲観してる人は、その頃にまた戻りたいのですか?と問いたい。

円安の間違った思い込み

でもXを見てると、

みたいな声が多いんですよね。

確かに物価は上がってるんですが、たかだか知れてるということが1つ。まだやっとの思いで2%ですからね。

ただ、懸念しないといけないのは今の物価上昇が2%から4%、5%となっていくと、ちょっと考えなければいけない。だからこれについて政治家の先生に質問したのですが、返信はないです。これについてぜひ政治家の方に聞いてみたい。

でも円安になって経済が調子いいのに関わらず、今みたいにインフレになってないというは、はっきり言ってボーナスタイムなんですよ。もっとインフレするまで円安を進めた方がいい。

日銀もそれを分かっていて、だから利上げしないでしょ。今の水準なら全くやる意味がないからですね。

じゃあ、円高だといいのか?

そんなわけないですよね。円高になると、海外の人からしたらコスパ悪いわけで、買ってくれなくなりますよ。だから円高にはしない方がいいのです。

円高にするということは、市中に出回る円を減らすということです。円高になったら間違いなく株価は下がりますし、バブル崩壊から私たちは何を学んだのかと。また同じことをするのかと問いたい。

円高になると今絶好調の大企業の業績は悪くなるでしょう。すると株価も下がりますし、過去最高の税収も下がります。たりなくなった!と増税の話も出てくるかもしれません。

日本は製造業の国でしょ?アップルやインスタグラム、Googleみたいなサービス作れないわけじゃないですか。ということはものを作って海外に売るしかないんですよ。だから円安の方がいいのに、円高にしたら日本の強みが弱まりますから。

せっかくバブル期以来の賃上げに成功したのに、またずっと給料が上がらない暗黒時代に戻りたいんですかね。

オリラジ中田さんも間違った思い込み

そしてさっき知ったのですが、中田さんもこんなことを言ってるんですね。

いやー、ここまで言い切れたらすごいです。

繰り返しの繰り返しですが、

円安によって

・株価ぶち上げで過去最高
・税収70兆円超えで過去最高
・失業率も歴史的な低さ
・新入社員の給与アップ
・正社員、非正規もアップ

を実現できたのですが、どこが貧しくなってるのか教えてほしいです。典型的な「円が安い=だから日本が貧困家」という間違った思い込みです。

財務省や増税したい人たちは、テレビだけでなくインフルエンサーにもレクチャーしていて、中田さんもそっちに流れてしまったか・・というのが率直な感想なのですが、この手の人が言うのは「日本は借金大国で一人当たり1000万円の借金がある」みたいな話です。

これも増税プロパガンダで嘘の話なのですが、(借金のことしか言ってないから。資産も含めたら日本の借金なんて対してしれてる。また日銀の資産を入れたら借金どころか資産大国です)こうして少しずつ少しずつ、増税や利上げや金融引き締めの刷り込みが入っていくんですよ。

私たち投資家は、それに流されてはいけません。

近隣の国が文句を言うならわかるが・・

そもそも、円安がけしからん!は、近隣国が言うことなんですよ。

だって、円安になると海外の人はコスパよく買える日本から買うでしょ?旅行も日本に来るでしょ?お金使うでしょ。

だから、ずるい!と近隣国が言うならわかるんですよ。でも日本国内で、私たち同士で言い合ってどうするんですかと。この円安ボーナスタイムの恩恵をどうやって長く続け、さらに経済的に豊かになるためにどうすべきかを議論すべきでしょう。

そもそもインフレなんて筋肉痛や成長痛みたいなもの。発展していくには避けて通れないんですよ。

体を鍛えて大きくしたいのに(つまり豊かになりたいのに)、筋肉痛を嫌がっててどうするんですかと。それを乗り越えるから新しい世界が待ってるんですよ。

さて、とりあえず今日はここまで。まだこのネタが盛り上がりそうなら続編コラムも書きますね。