日経平均CFDとは?取引時間や先物との違いを解説。

コラム

From:編集部 黒木

今回の記事は、日経平均CFDについて説明をします。

日経平均CFDには日経平均株価の取引にはない様々なメリットがあります。

ぜひ今回の記事を参考にしていただき、日経平均CFDの理解を深めましょう。

日経平均CFD

日経平均CFDは、日経平均株価指数を対象としたCFD(Contract for Difference、差金決済取引)のことです。

日経平均株価指数は、東京証券取引所に上場する日本を代表する225社の株価指数です。

CFDは、実際に株式を所有することなく、その価格の変動に応じて利益や損失を得る取引方法です。

それでは、日経平均CFDのメリットやデメリットについて見ていきましょう。

日経平均CFDのメリット

日経平均CFDには様々なメリットがありますが、主なメリットは7つです。

  • 少ない金額から始められる
  • 分散投資が手軽にできる
  • 24時間取引できる
  • レバレッジの利用ができる
  • 期限がない
  • 下げ相場でも利益を狙える
  • 倒産リスクがない

日経平均CFDのメリットについてわかりやすく説明をします。

少ない金額から始められる

日経平均CFDは証券会社にもよりますが、数百円から始められます。

少ない金額から始められるのは、大きなメリットに感じられるのではないでしょうか。

分散投資が手軽にできる

日経平均株価は日本を代表する225社の株価指数です。つまり、日経平均株価に投資をするだけで225社に投資することになります。

投資の原則は分散投資です。様々な銘柄に分散して投資することによってリスクを抑えられるからです。

日経平均CFDは日経平均株価を使ったCFD取引なので、手軽に分散投資ができるのは大きなメリットになるでしょう。

24時間取引できる

日経平均株価を使った取引の場合、日本株の市場が空いている時しか取引ができません。日本株の市場は、祝日以外の平日の午前9時から11時半、午後12時半から3時までです。かなり限られた時間しか取引ができないのがわかります。

一方、日経平均CFDの場合、証券会社によって若干の違いはありますが、概ね平日の8時30分〜翌6時00分(夏時間:8時30分〜翌5時00分)までの約24時間取引できます。

24時間ほぼ取引ができるのも日経平均CFDの大きなメリットになるでしょう。

レバレッジの利用ができる

レバレッジとは「てこの原理」のことで、投資資金の◯場合の取引ができる仕組みです。

一般的に、日経平均CFDの場合、10倍程度のレバレッジの利用ができるため、投資資金の10倍の取引が可能になります。

もし、通常の取引で1万円の利益が出たとすると、10倍のレバレッジを使えば10万円の利益になるので大きなメリットになるでしょう。少ない投資資金でも大きな利益が狙えるレバレッジはCFD取引ならではのメリットになります。

期限がない

日経平均CFDには決済期日がありません。決済期日とは、保有中の建玉を反対売買により決済しなければならない日付のことです。

期限がないので腰を抑えた取引が可能になります。こちらも日経平均CFDの大きなメリットになるでしょう。

下げ相場でも利益を狙える

日経平均株価を使った投資信託やETFの場合、基本的に上げ相場でないと利益は狙えません。

一方、CFD取引に関しては「売り」から取引ができるため、下相場でも利益が狙います。

一般的に下げ相場は上げ、相場よりも早く進むといわれているので、こちらも大きなメリットになるでしょう。

倒産リスクがない

日経平均株価は、日本を代表する225社に投資をしている株価指数のため、かなり分散が効いている指数です。

しかも日本を代表する企業しか入っていないため、倒産リスクはほとんどないと言って良いでしょう。

個別株での取引の場合、どうしても倒産リスクがつきまとうので、こちらも大きなメリットになるでしょう。

日経平均CFDのデメリット

日経平均CFDの主なデメリットは4つです。

  • 元本以上の損失
  • ロスカット
  • 確定申告が原則必要
  • NISAが使えない

それぞれのデメリットについてわかりやすく説明をします。

元本以上の損失

CFDはレバレッジの利用ができるため、追証(追加証拠金)が生じる可能性があります。

追証とは、わかりやすく説明をすると、証券会社に対する借金のようなもので、必ず返済しなければなりません。

基本的には、元本以上の損失が生じる可能性は低いですが、コロナショックやリーマンショックなどのように相場が急変すると元本以上の損失が生じてしまうことがあります。

大きな損失をしてしまう可能性があるのは日経平均CFDの大きなデメリットになるでしょう。

ロスカット

ロスカットとは、あらかじめ決められた水準まで損失が広がると、自動的に決済をしてくれる仕組みです。

ロスカットがあるので、基本的には一定の水準までに損失を抑えられます。

しかし、何度も何度もロスカットに引っかかってしまうと、結果的に大きなマイナスになってしまうので、こちらもデメリットになるでしょう。

確定申告が原則必要

CFD取引は、投資信託や株式取引のような「特定口座」がないため、利益が出た場合、確定申告が必要になります。

CFDの利益に対する税率は20.315%です。確定申告は意外とめんどくさいので、自分自身で申告しなければならないのはデメリットになってしまうでしょう。

NISAが使えない

CFDは利益に対して税金がかからないNISAの対象外です。特に2024年はNISA制度が大きく拡充されました。非常に良い制度だけに利用できないのはデメリットになってしまうでしょう。参考までに新NISAの概要についてまとめましたので、参考にしてください。

「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の2つに分かれており、合計で年間最大360万円を非課税で投資ができます。

新NISAの「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の概要は以下の通りです。

成長投資枠つみたて投資枠
1年間に投資できる金額240万円120万円
投資できる総額(一生涯の総額)1,800万円(そのうち成長投資枠は1,200万円まで)
投資できる期間無期限無期限
投資できる商品上場株式や投資信託など金融庁が定めた基準を満たす一定の投資信託
投資方法積立も単発(スポット)も可能積立のみ
対象年齢18歳以上

成長投資枠とつみたて投資枠を合わせて合計で1800万円の投資ができます。

投資できる期間は無制限で投資できる商品は成長投資枠については上場株式や投資信託、つみたて投資枠については現行のつみたてNISAで運用できる商品です。

まとめ

今回は、日経平均CFDについて説明をしました。日経平均CFDにはレバレッジの利用ができるなど様々なメリットがあります。ぜひ今回の記事を参考にしていただき、実際に利用してみてはいかがでしょうか。