From:編集部 小早川
株式投資やFXで安定的に勝つためには、テクニカル分析を覚える必要があります。
テクニカル分析を使いこなせるようになれば、チャートを正確に読むことができるようになるからです。
テクニカル分析で利用するテクニカル指標はたくさんの種類がありますが、今回は投資初心者の方でも使いやすい「ボリンジャーバンド」について紹介をします。
わかりやすく説明をしますので、参考にしてください。
ボリンジャーバンドとは
ボリンジャーバンドも株式投資やFXでもっとも使われるテクニカル指標のひとつで、価格の変動幅に応じて上下に動く2つのバンドと、その中心にある移動平均線から構成されています。
ボリンジャーバンドの上限線や下限線を突破したときに、それがトレンドの転換点を示唆している可能性があり、エントリーポイントとして使用されることがあります。
ただし上限線や下限線にタッチしてもトレンドが継続する場合も当然ありますので注意してください。
またマイナス2シグマにタッチしてミッドバンドに向かったとしてもミッドバンドが下向きであれば買いとは言えないなどの注意点もあるので他のテクニカル指標と併用して利用するのが良いでしょう。
例えば、上限線を突破した場合には売り、下限線を突破した場合には買いのエントリーを行うことができます。
銘柄や通貨ペアや期間によって適切なバンド幅の設定が必要ですが、実際は銘柄により最適なバンド幅の判断は困難なため、個人的には全て+-2シグマを推奨しています。
ただし、過去の価格変動幅に応じてバンド幅が調整されるため、銘柄や通貨ペアや期間によって適切なバンド幅の設定が必要です。
ボリンジャーバンドの幅が狭まっているときには、相場が横ばい状態であることを示しています。
一方、バンド幅が広がっているときには、相場が荒れていることを示しているため、トレンドが形成されている可能性が高いです。
そのため、バンド幅が狭くなっているときはトレードを控え、幅が広がっているときにエントリーするという手法があります。
ボリンジャーバンドの上限線や下限線に達したときに、トレンドが続くという仮定に基づいて逆張りトレードを行うことができます。
上限線に達した場合には売り、下限線に達した場合には買いのエントリーが有効ですが、上限線や下限線にタッチしてもトレンドが継続する場合も当然ありますので注意してください。
ボリンジャーバンドは、相場の変動幅を示すために広く用いられる指標であり、多くのトレーダーによって活用されています。
ただし、その使い方には多少の注意が必要であり、適切な設定とエントリーポイントが必要です。
銘柄・通貨ペアや時間枠によって異なるため、トレーダーは継続的にボリンジャーバンド幅を調整する必要があるのです。
幅が狭すぎると、トレンドを見逃す可能性があります。
一方、幅が広すぎると、偽のブレイクアウトを引き起こす可能性があります。
ボリンジャーバンドを使用する際には、リスク管理を重視することが重要です。
過去の価格変動幅に応じてボリンジャーバンド幅が調整されるため、トレンドの逆転やボラティリティの急激な増加が起こる可能性があります。
そのため、トレードのリスクを最小限に抑えるために、ストップロスの設定が必要です。
ボリンジャーバンドのメリット
ボリンジャーバンドを利用するメリットはたくさんありますが、主なメリット3つ紹介します。
- 売買ポイントがわかる
- レンジ相場の判断ができるのでスキャルピングがしやすい
- 初心者の方にも使いやすい
ボリンジャーバンドのメリットについてわかりやすく紹介をしますので参考にしてください。
売買ポイントがわかる
ボリンジャーバンドは+2 αから− 2 αまでの間で為替レートや株価が動く可能性が90%以上なのでばいはポイントが分かりやすいです。
+ 2αを超えれば、株価や為替レートが下落する可能性が高いので「売り」からエントリーするとの判断ができます。また− 2 αを超えて下落すれば、今後上昇する可能性が高いので「買い」からエントリーするとの判断ができるでしょう。
このように売買ポイントが非常にわかりやすくなるのは、ボリンジャーバンドを利用する大きなメリットです。
レンジ相場の判断ができるのでスキャルピングがしやすい
ボリンジャーバンドは+2 αから− 2 αまでの間に入る確率が90%を超えるので、レンジ相場の判断がしやすいです。
レンジ相場ではスキャルピングが有効な手法になります。
スキャルピングとは、1回あたり取引で狙う値幅は小さくして、数秒から数分で取引を完結させる取引手法です。
利益を積み重ねることによって大きな利益にする手法で、ポジションの保有時間が短いことから、相場変動にあうことが少なく、初心者の方でも利用しやすい取引手法になります。
初心者の方が利用しやすいスキャルピングの判断がしやすいのもボリンジャーバンドを利用する大きなメリットでしょう。
初心者の方にも使いやすい
ボリンジャーバンドは視覚的に非常にわかりやすいため、投資初心者の方でも使いやすいです。
ボリンジャーバンドの設定をすれば、簡単に視覚的に現在のチャートの状況がわかるのは大きなメリットになるのではないでしょうか。
ボリンジャーバンドのデメリット
ボリンジャーバンドにもデメリットはあります。主なデメリットは2つです。
- ダマシがある
- 他のテクニカル指標と組み合わせる必要がある
ボリンジャーバンドのデメリットについてもしっかりと理解してうまく利用するようにしてください。
ダマシがある
ボリンジャーバンドは投資初心者の方でも非常に使いやすいテクニカル指標ですが、全てが正確なわけではありません。
例えば、+2αからマイナス2αの間に入っていてもレジ相場が続くとは限りません。トレンドを突破する可能性もあるのです。
このように必ずしも正確に機能しないのは、ボリンジャーバンドにかからず、テクニカル試験すべてのデメリットになるでしょう。
他のテクニカル指標と組み合わせる必要がある
ボリンジャーバンドは非常に有効なテクニカル指標ではありますが、100%の精度を誇るわけではありません。
トレードの勝率を上げるためには、他のテクニカル指標と組み合わせる必要があります。
ボリンジャーバンドはMACDと組み合わせた順張りトレードでもおすすめです。
ボリンジャーバンドでトレンドの強さを図りMACDで売買タイミングを見極めるトレード手法になります。
- ボリンジャーバンド…参照期間「21」
- αライン…「±1α)、「±2α」、「±3α」
- MACD…短期EMA「12」長期EMA「26」シグナル「9」
- ローソク足…「4時間足」「日足」
MACDと組み合わせた取引手法で使用する通貨ペアは米ドル円が良いでしょう。
ただ、米ドル円で売買サインが出ない場合は、ユーロ円やポンド円でも良いかと思います。
ボリンジャーバンドとMACDを組み合わせた手法のエントリーポイント
エントリー前にトレンドの強さと方向性をまずボリンジャーバンドで確認するようにしましょう。
ミドルラインが上向きなら上昇トレンド、下向きなら下降トレンドです。
さらにボリンジャーバンドでエクスパンションが発生していれば、トレンドが強い状態と判断できます。ミドルラインの方向が定まっていない場合はトレンドが出ていないのでエントリーはやめましょう。
トレンドが強いほど売買サインの信頼度が高くなるので勝率を高くしたいのであればエクスパンションが発生している時のみトレードをするのが良いでしょう。
エントリーのタイミングは2つあります。1つ目はMACDとシグナルがクロスした時です。上昇トレンドの時はMACDシグナルを上に抜けたときに買いエントリー、下降トレンドの時はMACDがシグナルを下に抜けたら売りエントリーします。
2つ目のエントリータイミングはエクスパンションが発生しているときにすでにMACDシグナルがクロスしている状況でおこないましょう。この状態の時にローソク足の押し目は戻りを狙ってエントリーします。
具体的には、エクスパンション中にMACDシグナル、ミドルラインが上昇(下降)を続けているときは、ローソク足が下落(上昇)した後に再び上昇(下降)したら買い(売り)エントリーします。
利益確定のタイミング
利益確定のタイミングが2つあります。1つ目の利益確定のタイミングはエントリーの時と同様にMACDとシグナルがクロスした時です。買いエントリーの場合は、MACDがシグナルを下に抜けたら利益確定しましょう。
もう一つの利益確定のタイミングは回エントリー後にローソク足が+ αにタッチしたときに+ αから離れたタイミングです。つまりバンドウォーク中はポジションを保有し続けバンドウォーク終了のタイミングで利益確定することになります。
損切りのタイミング
エントリー直後にローソク足が反転したら、トレードに失敗したと判断して損切りします。
特にエクスパンション発生直後は、一旦下落したローソク足がすぐに急激に上昇したり、一旦上昇した直後に急激に下降する傾向があります。MACDとシグナルのクロスを待っていると損失が急激に膨らんでしまう可能性がありますので、すぐに損切りするようにしましょう。
このように、他のテクニカル指標と組み合わせることによって、よりボリンジャーバンドは活きますので、ぜひ他のテクニカル指標についても覚えるようにしましょう。
まとめ
今回は投資初心者でも特に利用がしやすいボリンジャーバンドについて解説をしました。
ボリンジャーバンドは視覚的にトレンドの方向性を見極めることができるので、投資初心者の方でも非常に使いやすいです。
ぜひ今回の記事を参考にしていただき、ボリンジャーバンドの理解を深めていただければ幸いです。