
From:編集部 黒木
2025年に注目されているセクターはたくさんありますが、その中でも宇宙関連銘柄については特に注目をされています。
そこでこの記事では宇宙関連銘柄について紹介をします。わかりやすく解説をしますので、参考にしてください
宇宙関連銘柄とは
アメリカの宇宙開発は、NASAを中心とした政府主導の時代から、現在は民間企業が主要な役割を果たす新たな段階に入っています。
特に2015年の商業宇宙打ち上げ競争力法の制定により、民間企業による宇宙ビジネスの法的基盤が整備され、市場が急速に拡大している状況です。
現在の宇宙開発は、ロケット打ち上げ、衛星製造・運用、宇宙旅行、宇宙ステーション開発など、多岐にわたります。
特にSpaceXによる再利用型ロケットの実用化は、打ち上げコストを大幅に削減し、市場の成長を加速させているのです。
また、衛星インターネット事業や地球観測データの商用利用など、実用的なビジネスモデルも確立されつつあります。
宇宙開発関連が投資大賞として魅力であると思う理由はまず市場の高い成長性です。
宇宙産業は2023年時点で6300億ドル(約100兆円)の市場規模があります。今後は2030年に1兆1600億ドル(約185兆円)、2035年には1兆7900億ドル(約286兆円)になると予想されています。
また、アマゾン、グーグル、マイクロソフトなど大手テクノロジー企業の参入により、技術革新と市場拡大が一層加速すると期待されているのです。
さらに、宇宙技術は通信、運輸、医療、農業など、地上の様々な産業に革新的なソリューションを提供することから、幅広い波及効果が期待できます。
政府の積極的な支援策や、軍事・安全保障面での重要性も、市場の安定性を支える要因となっています。
このように未来を感じさせる宇宙開発関連ですが、注目している銘柄について5つほど紹介しますので参考にしてください。
- ロケット・ラブ(RKLB)
- ボーイング(BA)
- ロッキード・マーチン(LMT)
- ノースロップ・グラマン(NOC)
- ヴァージン・ギャラクティック・ホールディングス(SPCE)
それぞれの銘柄のここ1年の株価推移と企業の特徴について紹介をします。
ロケット・ラブ(RKLB)
ロケット・ラブは、小型衛星の打ち上げ市場において革新的なポジションを確立している企業です。
ロケット・ラブの主力ロケット「エレクトロン」は、小型衛星に特化した効率的な打ち上げサービスを提供し、従来の大型ロケットでは対応が難しかった柔軟な打ち上げスケジュールと、比較的低コストでのサービス提供を実現しています。
特筆すべきは、ロケット・ラブが垂直統合型のビジネスモデルを採用していることです。
ロケットの設計、製造から打ち上げ運用まで一貫して手がけることで、高い品質管理と効率性を実現しています。
さらに、新型ロケット「ニュートロン」の開発や、宇宙機製造事業への展開など、事業の多角化も積極的に進めており、宇宙産業における重要な企業として成長を続けています。
ここ1年の株価の動きは以下の通りです。

<パフォーマンス>
期間 | 騰落率 |
1か月 | 3.31% |
6か月 | 441.43% |
1年 | 370.06% |
5年 | 154.18% |
<投資情報>
時価総額 | 12.478(十億 USD) |
PER | – |
EPS | -0.38ドル |
配当利回り | – |
(調査日はいずれも2025年1月2日)
ボーイング(BA)
ボーイングは、世界最大の航空宇宙企業の一つで、1916年にウィリアム・ボーイングによって設立されました。
民間航空機の製造では、エアバスと並ぶ二大メーカーとして知られ、特に747、777、787などの大型旅客機で高い評価を得ています。
しかし近年では、737 MAXの事故問題や品質管理の課題に直面し、企業の信頼性に影響が出ています。
特に2024年1月のアラスカ航空機の事故は、同社の品質管理体制に新たな懸念を投げかけました。
航空機製造以外にも、防衛、宇宙開発分野でも重要な役割を果たしており、NASA等との協力で宇宙船の開発も行っています。
シアトルに本社を置く同社は、アメリカの産業界を代表する企業として、技術革新とグローバルな航空産業の発展に大きく貢献してきました。
ここ1年の株価の動きは以下の通りです。

<パフォーマンス>
期間 | 騰落率 |
1か月 | 9.79% |
6か月 | -7.31% |
1年 | 31.73% |
5年 | -48.35% |
<投資情報>
時価総額 | 128.416十億 USD) |
PER | – |
EPS | -14.85ドル |
配当利回り | – |
(調査日はいずれも2025年1月2日)
ロッキード・マーチン(LMT)
ロッキード・マーチンは、アメリカを代表する防衛・航空宇宙企業で、1995年にロッキードとマーチン・マリエッタの合併により誕生しました。
本社をメリーランド州ベセスダに置き、世界最大の防衛装備品メーカーとして知られています。
ロッキード・マーチンの代表的な製品には、F-22やF-35などの最新鋭戦闘機、C-130輸送機、各種ミサイルシステムがあります。特にF-35戦闘機は、多くの同盟国に採用される国際的な共同開発プログラムとなっています。
宇宙開発分野でも重要な役割を果たしており、NASAとの協力で火星探査機や宇宙船の開発を行っています。
また、人工衛星や宇宙ステーション関連の技術開発でも実績があります。
近年は、サイバーセキュリティや人工知能などの先端技術分野にも積極的に投資を行い、次世代の防衛・宇宙技術の開発にも注力しています。世界の安全保障において重要な位置を占める企業として、技術革新を続けています。
ここ1年の株価の動きは以下の通りです。

<パフォーマンス>
期間 | 騰落率 |
1か月 | -7.32% |
6か月 | 3.55% |
1年 | 5.73% |
5年 | 16.56% |
<投資情報>
時価総額 | 114.310(十億 USD) |
PER | 14.99倍 |
EPS | 32.16ドル |
配当利回り | 2.73% |
(調査日はいずれも2025年1月2日)
ノースロップ・グラマン(NOC)
ノースロップ・グラマンは、アメリカの主要な防衛・航空宇宙企業で、1994年にノースロップとグラマンの合併により設立されました。
バージニア州フォールズチャーチに本社を置き、特にステルス技術や無人航空機システムの開発で高い評価を得ています。
ノースロップ・グラマンの代表的な製品には、B-2ステルス爆撃機やF/A-18戦闘機の主要部品があり、2022年に初公開されたB-21レイダーステルス爆撃機の開発も手がけています。
また、グローバルホーク等の高性能な無人偵察機でも世界をリードしています。
宇宙開発分野では、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の主契約企業として知られ、NASAの深宇宙探査ミッションにも貢献しています。
また、衛星システムや宇宙船の開発も行っています。
最近では、サイバーセキュリティや自律システムの開発にも注力し、次世代の防衛技術の革新に取り組んでいます。高度な技術力と革新性で、米国の国防と宇宙開発を支える重要な企業としての地位を確立しています。
ここ1年の株価の動きは以下の通りです。

<パフォーマンス>
期間 | 騰落率 |
1か月 | -3.45% |
6か月 | 7.01% |
1年 | -.0.44% |
5年 | 24.80% |
<投資情報>
時価総額 | 68.187(十億 USD) |
PER | 25.53倍 |
EPS | 18.33ドル |
配当利回り | 1.76% |
(調査日はいずれも2025年1月2日)
ヴァージン・ギャラクティック・ホールディングス(SPCE)
ヴァージン・ギャラクティック・ホールディングスは、イギリスの実業家リチャード・ブランソンが設立した宇宙観光企業で、商業宇宙飛行の実現を目指しています。
2004年の設立以来、民間人を宇宙へ送り届けるというビジョンのもと、革新的な宇宙船の開発を進めてきました。
2021年7月には、ブランソン自身が搭乗した初の完全商業宇宙飛行を成功させ、宇宙観光の新時代を切り開きました。
特徴的なのは、通常のロケット打ち上げとは異なり、大型航空機から高度約15kmで宇宙船を分離し、そこからロケットエンジンで上昇するという独自の方式です。
現在は定期的な商業宇宙飛行の運航を開始していますが、高額な料金設定や技術的な課題など、いくつかの課題も抱えています。
しかし、宇宙へのアクセスを一般化するという目標に向けて、継続的な技術革新と安全性の向上に取り組んでいます。将来的には、費用の低減化と運航頻度の増加を目指しています。
ここ1年の株価の動きは以下の通りです。

<パフォーマンス>
期間 | 騰落率 |
1か月 | -13.68% |
6か月 | -23.68% |
1年 | -87.22% |
5年 | -97.43% |
<投資情報>
時価総額 | 174.985(百万 USD) |
PER | – |
EPS | -1715ドル |
配当利回り | – |
(調査日はいずれも2025年1月2日)
まとめ
今回は今非常に注目を集めている宇宙関連銘柄について紹介をしました。今回紹介した銘柄は今後大きな上昇をする可能性を秘めていると思っていますが、短期的に見ると大きな下落になる可能性もあります。あくまで投資は長期投資が基本になりますのでご注意ください。