
From:編集部 黒木
2025年1月に突如起きたフジテレビ問題で、フジテレビの株価がPBR1倍を割っていると大きく報道されました。
PBRとは株価純資産倍率のことで、株価を1株当たり純資産で割った値です。
企業の資産価値に対するマーケットの評価を表し、1倍未満なら純資産より株価が低く、1倍超なら純資産以上に株価が評価されていることを意味します。
この記事では、今話題のPBR1倍銘柄について紹介をします。多くの人が知っている大企業を中心に紹介をしますので、ぜひ投資の参考にしてみてください。
そもそもPBR1倍割れって悪いの?
まずは、「そもそもPBR1倍割れの銘柄って悪いの?」といったところから紹介をします。
PBRが1倍を割っているということは、純資産より株価が低い状態です。
極端な話、PBR1倍を割っている企業を買収し、その企業を解体し、資産を売却すれば、買収資金より儲かる状態です。
これでは資産をうまく活用しているとはいえません。PBR1倍割れは決して放置していては良いものではないのです。
今後の経営改善が極めて厳しく求められる状態になるので、覚えておいてください。
主なPBR1倍割れ銘柄を一挙に紹介!
日本企業には、多くのPBR1倍割れ銘柄がありますが、代表的な銘柄を5つほど紹介をします。
- 商船三井(9104)
- マツダ(7261)
- 青山商事(8219)
- フジ・メディア・ホールディングス(4676)
- 住友商事(8053)
それぞれの企業の特徴について解説をします。
商船三井(9104)

商船三井のPBRは2025年2月28日時点で0.76倍です。商船三井は配当が高い銘柄として有名ですが、PBRは1倍を割っている状況です。
しかし、これは商船三井に限ったことではなく、海運業界特有の状況であるといえます。
なぜなら、海運業界は、船舶という大きな資産を保有しているからです。
また、海運業界は、船賃の変動が激しく、景気に収益が大きく左右される傾向にあります。
株価の変動も非常に激しく、マーケットから安定した業界とみなされていません。
よって、収益の乱高下が、資産価値を割り引いて、評価される傾向にあるのです。
ただし、脱炭素化により海運業界そのものが大きなダメージを受ける可能性も高く、決して低いPBRの現状のままで良いわけではありません。
マツダ(7261)

マツダのPBRは2025年2月28日時点で0.35倍です。マツダも配当が高い銘柄として有名ですが、PBRは1倍を大きく割っている状況です。
マツダのPBRが低い理由は、大手自動車メーカーと比較して規模が小さく、スケールメリットを受けにくいのが大きな理由です。
また、収益構造は北米や欧州への依存度が高く、為替変動の影響を受けやすく、今回のトランプ関税の影響なども受けやすい企業になります。
さらに、マツダは過去の業績変動が大きく、投資家の信頼をいまいち得られていない可能性もあるようです。
日本ナンバーワンの自動車会社であるトヨタ自動車もPBRは0.98倍と1倍を割っていますが、マツダと比較すると大きな差があります。
今後、自動車の中心になる可能性がある電気自動車への対応についても懸念されている側面があり、今後の対応に注目が集まるでしょう。
青山商事(8219)

青山商事のPBRは2025年2月28日時点で0.60倍です。青山商事も配当が高い銘柄として有名ですが、PBRは1倍を割っている状況です。
核となるビジネススーツ市場は、働き方改革やスーツ不要のカジュアル化の進行によって縮小傾向にあり、コロナ禍でのリモートワーク普及がこの流れを加速させました。
焼肉キングやセカンドストリートなどの他事業にも積極的に進出しており、収益状況は悪くはありませんが、やはり中核となるアパレル事業の不振がPBRが低い状況を作ってしまっているようです。
フジ・メディア・ホールディングス(4676)

フジ・メディア・ホールディングスのPBRは2025年2月28日時点で0.57倍です。
PBRが注目されるある意味きっかけになったフジ・メディア・ホールディングスですが、本業の放送事情の不振が長年続いています。
日本テレビ・テレビ朝日・TBSに次ぐ民放第4位が常態化してしまっており、規模の違うテレビ東京に猛追されている状況です。
フジ・メディア・ホールディングスのPBRが低いもう一つの理由は、大手町のサンケイビルなど優良不動産を多数持ちながら、有効活用できていないとの指摘が多いことも挙げられます。
皮肉にも問題が表面化してから株価は大きく上昇していますが、今後どうなるか非常に注目を集めています。
住友商事(8053)

住友商事のPBRは2025年2月28日時点で0.91倍です。5大商社(三菱商事・三井物産・住友商事・伊藤忠・丸紅)の中で最も低いです。
住友商事のPBRが低い理由は、資源・エネルギー分野への投資額が大きいことが挙げられます。
資源やエネルギー分野は、資源価格の変動によって大きな利益になる可能性がある一方、大きな損失になる可能性もあります。また、過去には大型投資の減損処理を行ったことが要因として挙げられるでしょう。
まとめ
今回はPBR1倍割れの主な企業を紹介しました。PBR1倍を割っている日本企業は多く、決して今回紹介した企業がダメなわけではありません。
ただし、資産の有効活用には改善の余地が多く、課題が多いのも現状です。
PBR1倍割れの企業はある意味大きな可能性があるともいえます。なぜなら、資産をうまく活用すれば大きく業績を伸ばす可能性があるからです。
ぜひ今回の記事を参考にしていただき、今後PBR1倍銘柄にも注目してみてはいかがでしょうか?