
テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。
今週の相場が終わりました。後半は重くなりましたが、総じて良い流れが続いていますね。
昨日も中東情勢の続報が出て、トランプは2週間でケリをつける意気込みですが、まだすぐには終わりそうにないですね。

出典:毎日新聞
原油が2%ほど下がったのは良かったです。ビットコインも続伸で、関連株も良い流れ。こっちもマシマシですね。
今日は週末なので、今週のマーケットをザクっと振りかえり、来週からの相場に備えましょう。
【米国株】ダウ上昇もS&P下落。中東危機、利下げの話など。
先週は日本がメジャーSQでしたが、米国は今週でした。
ちょうど昨日は「トリプルウィッチング」で、指数先物・指数オプション・指数先物の決済が重なる日で、加えて地政学リストから売られる流れになりました。
イスラエルとイランの対立をめぐって、米国は緊張を緩和するべく外交からアプローチしていますが、寄り付きは上昇したものの上値は限定的に。
ウォラーFRB理事が早ければ7月利下げに言及したことでマーケットは好感しましたが、このかたはFRBメンバーの中では中立からややハトの印象です。(つまり利下げ派)
ただ、個人的にはさすがにまだ7月利下げは難しいと思っていて、今月かなり原油が上がったことで来月の米CPIは強くなっていることが懸念されます。
よって、7月半ばに出るCPIでは原油高によるインフレ再燃がテーマになりそうで、追加利下げの判断は難しくなるのではという見立てです。
ちょっと長い目で見ると原油は下げ基調だと思っているものの、すぐには下がらなそうな気配です。
さらに昨日、トランプ政権が半導体を巡る対中規制を強めることを検討していると報道がありました。

出典:共同通信
これによって半導体株が全体的に重くなり、ナスダックとS&Pを押し下げました。
Google、NVIDIA、metaなどハイテク株が弱く、イーライリリーやユナイテッドヘルスも下落。
ダウ平均はまちまちの展開で、ウォルマートやスリーエムなどは堅調。中古車販売のカーマックスは決算を発表してEPSが予想を上振れで上昇しました。
ステーブルコインのサークル・インターネットも続伸。今週はVISAやマスターカードが売られたのはこの要因でしたが、一方で関連株は強いですね。仮想通貨株のコインベースも続伸しています。
【日本株】今週ザクっと振り返り
今週の日経平均は続伸、先週に続いて2週続伸となりました。
前半が強くて後半に失速、特に今週は日銀会合がありましたが、予想通りの現状維持でしたね。
直近1週間の日経平均チャート。

後半は大型株を中心に売り優勢となる中、中小型株は底堅い印象です。
今週の日経平均は39,000円手前まで上昇しましたが、この水準まで到達するのは2月中旬以来。約4ヶ月ぶりですね。
そしてこちらはTOPIXの直近1週間チャートですが、やや下落となりました。

業種ごとで見ると、全33業種中、値上がり22業種。強かったセクターはその他製品、次にパルプ紙、電気ガス、証券、不動産など。弱かったのは医薬品、鉄鋼、開運、石油石炭など。
値上がり率トップは任天堂で、その他製品のセクターの押し上げに寄与しました。
内需株もしっかりで、パルプ紙からは王子HD、電気ガスからは東京電力などが堅調。半導体からはアドバンテストが指数を押し上げました。金融株はもうちょっと時間がかかりそうですね。銀行も保険もあまり大きく動かず。
来週はイスラエルとイランの進捗に注目したいですね。米国の軍事介入はあるのかどうか。
為替が円安にふれて、ドル円は146円台に到達。マーケットにはポジティブですが、インフレはまだ進みそうですね。
来週で今月の相場も終了、早いもので7月相場も頭に入れながら、来週もいい波乗っていきましょう!