デイトレードをするべき時間帯は?朝?それとも昼後か?

コラム

デイトレードで利益を得るための秘訣は、値動きの大きい時間帯にトレードすることです。値動きが大きくなればなるほど、大きな利益を得られる可能性が高まります。デイトレードでは、限られた時間の中で利益を得るために、買いか、売りのどちらかの方向にある程度値動きがないと、利益を得ることが難しくなります。そのため、できるだけ値動きが活発になるタイミングを見計らうことが大切です。

この記事では、株式市場の概要やデイトレードで利益を得るために最適と思われる時間帯、デイトレードで利益を上げ続けるために必要な資金管理について紹介しながら解説していきます。

そもそもデイトレードとは?

デイトレードとはどのようなトレードを指すのでしょうか。デイトレードとは、取引をその日の内に決済して売買利益を得る取引スタイルです。株取引の場合、証券取引所の取引時間内に売買を成立させ、ポジションを決済し、損益を確定する必要があります。

これは基本的なデイトレードのスタイルですが、必ずしもその日の内に決済しなければならないわけではありません。デイトレードといっても、売買のタイミングによっては決済が翌日までずれ込むことは十分考えられます。

日本の株式市場

まずは基礎知識として、日本の株式市場について見てみましょう。日本にある株式市場は、東京証券取引所(東証)、名古屋証券取引所(名証)、札幌証券取引所(札証)、福岡証券取引所(福証)の4つあり、取引時間は証券取引所により異なります。

東京証券取引所

ここでは、4つの証券取引所の中から、市場規模の最も大きい東京証券取引所についてご紹介します。東京証券取引所の取引時間は、平日の午前(前場)と午後(後場)に分けられ、午前は9時から11時30分まで、午後は12時30分から15時までとなっています。

11時30分から12時30分までは休場となるので、その間取引はできません。土日はもちろん、祝日も取引できません。例外として、PTS取引という証券会社が独自に行っている夜間取引を利用すれば、上記以外の取引時間でも取引可能ですが、一般的な取引形態ではないため、投資初心者の方にはハードルが高いといえます。

株価が最も動きやすい時間帯

午前9時から午後3時までの取引時間の中で、株価が動きやすい時間帯は何時ごろでしょうか。一般的に午前9時から9時30分ごろが最も株価が動きやすいといわれています。もちろん、必ずこの時間帯に動くということではなく、あくまでもこれまでの傾向となります。

午前9時から9時30分ごろは、最も株価が動きやすい時間帯のため、この時間帯に適切な方向にポジションを持つことができれば、比較的スムーズに利益を狙えます。市場が開くこの時間帯は、前日の経済指標や企業の決算情報などをもとに、大口の投資家から個人投資家まで一斉に取引を行うことから、値動きが他の時間帯に比べて大きくなる傾向にあります。

値動きが大きくデイトレーダーが利益を上げやすい一方、値動きの方向性をしっかり読む能力がないと、損失を出しやすい時間帯でもあるので注意が必要です。

9時30分以降になると、相場が落ち着いてきて、その日の株価の方向感が出やすくなります。方向感を把握した上でそのトレンドに逆らわない取引をすれば、9時30分以前の時間帯に比べ値幅は小さくても、利益を得ることができます。

中国市場が動き出す時間帯

次に午前10時30分になると、上海証券取引所や香港証券取引所といった中国市場が開場し、海外の投資マネーが流入し始めるため、この時間帯も比較的値が動きやすい時間帯になります。

取引終了間際の時間帯

取引終了時間が迫る、午後2時30分から3時の時間帯も、その日のポジションを手じまいする動きや損切り決済、翌日の値動きに合わせた売買注文が入りやすいため、比較的値動きが活発になる傾向があります。

相場の方向性を掴んで取引する

デイトレードは、長期的な視点で株主として企業の成長をサポートしながら、大きなリターンを得る投資とは異なり、日々のトレードを通して、小さな利益を積み重ねながら資金を大きくすることが基本の投資スタイルとなります。日々のトレードの中で、安易にその瞬間の相場の勢いやマスコミ報道を頼りに思い込みトレードをしてしまうと、大事な資金をあっという間に失う可能性が高くなります。

デイトレードで利益を得るには、相場が大きく動く時間帯を利用することが大事なことですが、自分が予想した方向に相場が進めば大きく利益を得ることができる一方で、自分の予想と逆方向に相場が進んだ場合、損失も大きくなり、1回の判断ミスであっという間に資金が無くなってしまう可能性があるので、十分注意が必要です。

株価は企業業績はもちろん、金利や経済指標など、さまざまな要因から影響を受け、日々変動しています。値動きは5分や10分といった短期的に見ると、上下に激しく動いているように見えますが、1時間、1日と時間軸を長くすると、一定の方向に動いていることが分かります。実際の値動きをチャートを用いて見てみましょう。

出典:TradeingView

このチャートは、日経平均株価の相場状況を表しています。2009年頃を境に、一貫して上昇相場が続いていることが分かります。短期的には上下に激しく動いているように見える相場でも、長期的に見ると方向性が掴みやすくなりますので、トレードの際に参考にしてみてください。

まとめ

午前9時から9時30分ごろは、最も株価が動きやすい時間帯のため、この時間帯に適切な方向にポジションを持つことで、比較的スムーズに利益を狙えること、中国市場が開く時間帯や取引時間間際の時間帯も値動きがある時間帯です。

デイトレーダーとして利益を得るには、値動きの大きな時間帯を狙うことで大きな利益を狙うには大事なことですが、相場の方向性を自分なりに掴んだ上で、トレードを行ってください。値動きが大きい時間帯のトレードは利益を得やすい一方で、自分の予想と逆方向に相場が進んだ場合、損失も大きくなり大事な資金が無くなってしまう可能性があるので、十分注意が必要です。

短期的な視点で相場を見ると、激しく上下に動いているように見えますが、時間軸を大きくすることで相場の方向性が見えやすくなるので、相場の方向性を掴む際に参考にしてみてください。