From:編集部 黒木
今回の記事では、9月に権利が確定した配当が高いかつ安定しているおすすめの銘柄を紹介します。
株式投資の醍醐味はキャピタルゲインですが、インカムゲインも大きな収入源になりますので、ぜひ覚えておいてください。
コスモエネルギーホールディングス(5021)配当利回りは3.84%。
石油に関する様々な事業を展開していますが、一般的な企業イメージは、ガソリンスタンドという印象が強いかもしれません。
ここ数年でガソリン価格が大きく上昇し、消費者の負担が大きくなりました。
しかし、原油高はエネルギー会社にとってプラスに働くため、大きく業績を伸ばしてきていることや、物言う株主である、アクティビストの提言から、株主還元方針を強化したこともあり、コロナショックで付けた安値から、約7倍まで株価が上昇しています。
配当性向を20%程度から40%まで上げていますし、利回りも3%後半という水準でもありますから、まだまだ買い目線で見ていきたい銘柄です。
住友精化(4008)配当利回りは3.88%
1952年上場の老舗企業で、紙おむつ用の高吸水性樹脂を主力とする化学素材メーカーです。
この企業の特徴としては、自己資本比率が約70%と高く、25年以上、減配をしていない点です。
業績に大きなブレが無く、利益を積み増し、株主に還元する姿勢は素晴らしいですよね。
普段、流動性が無いのがネックですが、長期投資にはもってこいの銘柄です。
住友倉庫(9303)配当利回りは3.75%
倉庫保管・国内外の港湾運送、国際輸送など物流事業を行う総合物流の大手企業で有名ですが、不動産事業にも積極的で収益に貢献しています。
この企業の特徴としては、1株100円に設定している下限配当や、株主資本配当率も、全業種の中央値が2.2%のところ、3.5〜4%とかなり高い水準にしているため、株価の下支えになって、安定的に株価が推移しているところです。
地味な業種ではあるものの、こういった旧財閥系の銘柄も1つ入れておきたいですね。
ソフトバンク(9434)配当利回りは4.59%
上場が2018年と比較的若い企業ではありますが、時価総額が9兆円とNTTやKDDIといった大手同業に引けを取らないほどの大型株です。
ただし、その2社と絶対的に差があるのが配当性向で80%を株主に還元しているのが特徴的ですね。
さらに今年4月にPayPayポイントが貰える株主優待が導入されたこともあり、個人投資家からの注目を集めました。
同時期に1:10の株式分割も発表していますのでNISA投資でも人気化していきそうです。
西松建設(1820)配当利回りは4.32%
総合建設の準大手で土木に強みがあり、戸田建設、奥村組の3社でシステム共同利用やデータ連携で生産性向上が見込める「土木工事プラットフォーム」を開発したことが話題となった企業です。
少し前にはなりますが、アクティビストとの対立を経て、2021年に伊藤忠商事が株式の一部を取得して業務提携していましたよね。
高配当株ランキングの上位に何度も入るほど人気の銘柄で、配当利回りは、常時4%以上の水準で推移していることが多いです。
それもそのはず、配当性向は70%と非常に高く、会社のやる気を感じます。
ダムやトンネルといったインフラ事業はこれからも無くなることは無いでしょうし、建設といった一定の需要がある業種の株は1つは保有したいところです。
日本郵船(9101)配当利回りは2.68%
商船三井、川崎汽船と並んで日本を代表する海運会社ですが、バラ積み船のコンテナ運賃の上昇から収益が大きく改善しました。
この影響から、大幅な増配をしたことが投資家から話題となり、今でも、3%前後の配当利回りを誇っています。
ただし、景気の影響を受けやすいというデメリットがありますが、値上げが浸透している点ではポジティブに見ることができるので、配当額の高水準維持はこれからも続くとみています。
ファナック(6954)配当利回りは2.01%
産業用ロボットと、コンピュータ数値制御システムの開発、製造を行っている企業なのですが、圧倒的なシェアを獲得していることで知られています。
自動車のEV化や労働力不足などのグローバルトレンドに伴い、高性能で信頼性の高いファナック製品の需要が拡大したことで、高収益体質な超一流企業に昇りつめてました。
業績の方は、今期最終利益が減益の見通しでしたが、7月の決算で上方修正を発表していることを鑑みると、保守的ではあるものの、着実に前進していると捉えてポジティブに見ていいでしょう。
武田薬品工業(4502)配当利回りは4.58%
日本を代表する製薬企業として知名度の高い企業ですが、やはり、先端技術を活用した治療法の開発が目につきます。
例えば、遺伝子や細胞などの希少疾患やがん治療に注力していて、今まで治療が難しかった分野に積極的に研究開発費を当てているといったところです。
創薬の効率化と成功確率の向上を図っているところも大きな強みといえるでしょうね。
一方、業績の方は、今期大幅の減益予想を出しており、不安な側面も一部ありますが、
会社の構造改革に取り組んでいるため、来期以降の収益改善に期待したいところです。
アステラス製薬(4503)配当利回りは4.25%
国内医薬品業界で、武田に次ぐ売上高を誇る企業として知られていますが、7月から8月に掛けての暴落時にプラスで取引を終えていた数少ない企業です。
特にがん、泌尿器、免疫、神経系分野での研究開発に力を入れているのが特徴ですが、「イクスタンジ」や「ベシケア」といった、前立腺や膀胱の治療薬に特化しています。
人間、病気とは常に隣り合わせですから、生活と馴染みがあり、保守的に投資しようと考えている方であれば、景気に影響されにくいアステラスのようなディフェンシブ株の代名詞銘柄は、1つ入れておきたいところです。
まとめ
今回は9月に配当が確定した人気の銘柄について紹介をしました。高配当銘柄の中でも特に安定感のある銘柄について紹介をしたつもりです。
インカムゲインはキャピタルゲインに比べると地味な利益ではありますが、大きな収入源になりますので、ぜひ今回の記事を参考にしていただき、配当狙いの投資を始めてみてはいかがでしょうか?