【日本株】日銀の政策金利変更の影響は?

コラム

From:編集部 黒木

日本銀行は2024年3月19日までに行われた政策金利決定会合において、2016年以来続いていたマイナス金利の解除を決めました。

また利上げに関しても、2007年以来17年ぶりということもあり、大きな注目を集めています。

そこで今回は、日本銀行の政策金利変更によって起こりうる影響について説明をします。

わかりやすく説明をしますので、参考にしてください。

私たちの生活に与える影響とは

17年ぶりの利上げで私たちの暮らしはどう変わるのか説明をします。

金利のある世界の復活で多くの方が気になっているであろう項目をまとめました。

  • 住宅ローンの金利や預金金利はどうなるの?
  • 為替や株価はどうなるの?

それぞれの影響についてわかりやすく説明をします。

住宅ローンの金利や預金金利はどうなるの?

注目の住宅ローンについては基準の短期プライムレートの金利は、あまり上がらないだろうと予想されています。

なぜなら、マイナス金利になった際、短期プライムレートを下げた銀行はあまりなかったからです。

短期プライムレートとは、銀行が最優良の企業に貸し出す際の最優遇貸出金利(プライムレート)のうち、1年以内の短期貸出の金利のことです。

今後、さらなる利上げがあれば、住宅ローンの金利に影響が出てきますが、なかなか1%を超えるような政策金利をつけるのは難しいはずです。

これから住宅ローンの借り入れを行う方は、以前のような有利な条件で借り入れはできないかもしれませんが、それでも歴史的に見て低い金利で利用ができるはずです。

また、現在、住宅ローンの利用をされている方も変動金利の場合、金利の引き上げが行われても、5年間返済額が変わらないルールがあります。

もちろん、金利が上がると利息の支払いが多くなるので、最終的な総支払い額は変わりますが、ただちに生活に影響を与えることは少なそうです

そしてこれまで利率の低かった銀行預金などの金利も上がるのかですか、早速大手メガバンク3行は普通預金の金利を引き上げました。0.001%から0.02%へ20倍金利を上げましたが、もともとの金利が低いので、正直そんなに大きな差はといえるでしょう。

高校さらなる利上げが行われれば、普通預金や定期預金の金利はさらに上昇する可能性がありますが、仮に政策金利が1%を超えても銀行預金が1%を超えるのはなかなか難しいはずです。

物価上昇が厳しい今、やはり預金だけではなく、投資でお金をしっかりと貯める必要がありそうです。

為替や株価はどうなるの?

一般的に金利が上昇すると、企業が資金を調達するためのコストが上昇するため、株価は下落するといわれています。

また為替については、金利が高いと通貨の人気が高まるため、一般的には円高になります。

では現在の状況だとどうでしょうか。

正直マイナス金利を解除したといっても、まだまだ世界的に見て、日本の金利は非常に低いです。

ドル預金に預け入れをすれば、5%以上を付く銀行はあるか、日本円の金利は先程お見せした通り0.02%程度です。

これだけの金利差があるため、なかなか為替が一気に円高に向かうのは難しいでしょう。

むしろ更なる利上げを日銀が示唆できなければ、さらなる円安に進む可能性が高そうです。

株価についても、歴史的に見て低い金利が続いているため、株安につながる可能性は低そうです。

むしろ好調な企業業績を持って、日本企業はさらなる株価上昇が期待されます。

日経平均が40,000円を超えて買いづらいと思われている方もいるかもしれませんが、もしかしたら40,000円は通過点には過ぎないかもしれません。

マイナス金利が解除されたと聞くと、大きな影響があると思われる方もいるかもしれませんが、冷静に見るとまだまだ金利が低い状況に変わりは無いので、大きな影響は無いでしょう。

物価上昇に対抗するためには、投資が必要!まずは新NISAからはじめてみては?

新NISAは2024年から新たに始まった制度です。 

「成長投資」と「つみたて投資」の2つに分かれており、合計で年間最大360万円を非課税で投資ができます。

成長投資枠つみたて投資枠
1年間に投資できる金額240万円120万円
投資できる総額(一生涯の総額)1,800万円(そのうち成長投資枠は1,200万円まで)
投資できる期間無期限無期限
投資できる商品上場株式や投資信託など金融庁が定めた基準を満たす一定の投資信託
投資方法積立も単発(スポット)も可能積立のみ
対象年齢18歳以上

新NISAは成長投資枠とつみたて投資枠に分かれており、合計で1800万円の投資が可能です。

投資できる期間は無制限で投資できる商品は成長投資枠については上場株式や投資信託、つみたて投資枠については現行のつみたてNISAで運用できる商品になります。

新NISAのメリット

新NISAの主なメリットは3つです。

  • 利益に対して税金がかからない
  • 非課税枠が一生続く
  • 新NISAで利用できるファンドは実績が良いものが多い

それぞれのメリットについてわかりやすく説明をします。

利益に対して税金がかからない

新NISAの最大のメリットは利益に対して税金がかからないことです。

通常、株式投資や投資信託での投資の場合、利益に対して20.315%の税金がかかります。

仮に100万円の利益が出た場合、税金で203,150円とられてしまうため、手元に残るのは80万円弱です。

新NISAを利用すれば、税金がかかりませんので、大きなメリットになるでしょう。

非課税枠が一生続く

新NISAは旧NISAと違い、非課税枠が一生続きます。

旧NISAの場合の非課税期間は一般NISAで5年間、つみたてNISAで20年間でした。

非課税になる投資期間に制限がないのは新NISAの大きなメリットです。

新NISAで利用できるファンドは実績が良いものが多い

新NISAで利用できるファンドは実績が良いものが多いです。

なぜなら、金融庁の基準に満たした投資信託しか利用ができないからです。

投資効率の悪い毎月分配型の投資信託や、仕組みが複雑なレバレッジ型の投資信託は基本的に新NISAで利用ができません。

投資初心者の方でも比較的投資する商品を選びやすいのも新NISAのメリットです。

まとめ

今回は、日本銀行のマイナス金利解除に伴う影響について説明をしました。

結論としては今後継続的に利上げを行わない限り、今回の決定で大きな影響はなさそうです。

株価や為替にマイナスの影響があると思われている方もいるかもしれませんが、預金の金利だけではなかなか物価上昇に追いつくことができません。

長期間投資をすれば、世界経済の発展の恩恵を受けられるため、少ない金額からでもまずは投資を始めた方が良さそうです。

投資が不安な方はまずは新NISAから始めてみてはいかがでしょうか。