From:編集部 黒木
東京証券取引所に上場する主要な半導体関連銘柄で構成する「日経半導体株指数」の算出・公表を2024年3月25日に開始されました。
半導体は、近年、株式相場を大きく上昇させている原動力となっているため、多くの方が注目しているのではないでしょうか。
そこで今回は、日経半導体株指数について説明をします。わかりやすく説明をしますので、参考にしてください。
日経半導体株価指数とは
日経半導体株価指数とは、東京証券取引所に上場する主要な半導体関連銘柄で構成する指数です。主な特徴は以下の通りです。
- 東京証券取引所上場銘柄が対象
- 日経NEEDS業種分類で半導体関連業種に属している銘柄
- 年1回、定期見直しを実施し11月末に銘柄入れ替え
- 時価総額ウエート方式で算出(日次終値ベースで算出)、各銘柄のウエート上限は15%、半導体関連事業が主力事業でない場合は5%
- 2011年11月末を基点(1,000)として遡及算出
2024年3月25日時点の構成銘柄は以下の通りです。
コード | 企業名 |
2760 | 東京エレクトロンデバイス |
3132 | マクニカホールディングス |
3436 | SUMCO |
4043 | トクヤマ |
4063 | 信越化学工業 |
4185 | JSR |
4186 | 東京応化工業 |
4203 | 住友ベークライト |
4272 | 日本化薬 |
4369 | トリケミカル研究所 |
4401 | ADEKA |
4626 | 太陽ホールディングス |
4980 | デクセリアルズ |
6146 | ディスコ |
6315 | TOWA |
6323 | ローツェ |
6526 | ソシオネクスト |
6707 | サンケン電気 |
6723 | ルネサスエレクトロニクス |
6728 | アルバック |
6758 | ソニーグループ |
6857 | アドバンテスト |
6890 | フェローテックホールディングス |
6920 | レーザーテック |
6963 | ローム |
7729 | 東京精密 |
7735 | SCREENホールディングス |
7741 | HOYA |
8035 | 東京エレクトロン |
8154 | 加賀電子 |
半導体株指数で世界で有名なのはこのソックス指数、フィラデルフィア半導体株指数です。アメリカの主要な半導体関連銘柄で構成された銘柄でこれは30銘柄で構成されています。
日経半導体株価指数も30銘柄で構成されているわけなので、アメリカに寄せたということかもしれません。
ソックス指数はアメリカのフィラデルフィア証券取引所が算出、そして公表しています。
一方、日経半導体株指数は時価総額ウエート方式で算出(日次終値ベースで算出)、各銘柄のウエート上限は15%、半導体関連事業が主力事業でない場合は5%で算出されています。
ではこの日経半導体株指数にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
日経半導体株指数のメリット
日経半導体株価指数の主なメリットは3つです。
- 主な半導体株にまとめて投資ができる
- 日経半導体株指数に採用されている銘柄は上昇しやすい
- 半導体は世界でみても有望な分野
それぞれのメリットについてわかりやすく説明をします。
主な半導体株にまとめて投資ができる
日経半導体株価指数ができたことによって、今後インデックスファンドができるはずです。
インデックスファンドを利用すれば、まとめて日本の主要な半導体株に投資ができるのはメリットになるでしょう。
主な半導体株にまとめて投資ができるのは日経半導体株価指数ができた大きなメリットです。
日経半導体株指数に採用されている銘柄は上昇しやすい
日経平均株価もそうですが、日経半導体株価指数に採用される銘柄は今後上昇しやすい可能性があります。
なぜなら、知名度が大きく上がるからです。
また半導体は今後、世界的に見ても有望な分野になりますので、採用された銘柄はさらに上昇するのではないでしょうか。
半導体は世界でみても有望な分野
エヌビディアを始めとする半導体企業の株価の上昇はとてつもなく大きいです。
今後半導体の需要はさらに高まることが期待されます。我がや半導体なしに今の生活を維持することができませんし、新たなサービスの開発もできないでしょう。
世界的に今後需要がさらに高まる分野として、半導体は非常に有望な分野なのです。
日経半導体株指数のデメリット
日経半導体株価指数には様々なメリットがありますが、残念ながらデメリットもあります。
- 日本の半導体自給率は4割程度なので世界から取り残される可能性がある
- メジャー指数になるとは限らない
- 値動きが大きそう
日経半導体株価指数の主なデメリットについてわかりやすく説明をします。
日本の半導体自給率は4割程度なので世界から取り残される可能性がある
日本の半導体自給率は残念ながら4割程度です。1980年代に国家予算を削ったことが大きな要因になってしまっています。
エヌビディアなど世界を代表する半導体メーカーに比べると、規模が小さく、技術的にも厳しい側面があるため、日本の半導体企業自体が淘汰されてしまう可能性が一部残っています。
そのような状況になってしまうと、いくら有望な分野といえども、株価が上昇するのは難しくなってしまうのではないでしょうか。
メジャー指数になるとは限らない
インデックスができるとすごいと思われる方が多いかもしれませんが、すべてのインデックスがメジャー指数になっているわけではありません。
メジャー指数にならないと取引量が増えないため、なかなか上昇が難しい側面もあります。
半導体という有望な分野なので期待はありますが、日本の半導体分野が遅れていることを考えると、メジャー指数にならない可能性はどうしても残ってしまうでしょう。
値動きが大きそう
ソックス指数もそうですが、半導体銘柄は一般的に値動きが非常に大きいです。
短期で利益を狙えるメリットはありますが、株価に一喜一憂してしまう人も増えそうです。
値動きが大きいのはよくも悪くもですが、デメリットになってしまう人が多いのかもしれません。
まとめ
今回は2024年3月25日から始まった日経半導体株指数について紹介をしました。
日経半導体株価指数は、2024年3月現在、日本を代表する30の半導体関連企業で構成をされています。
半導体といった有望な分野のインデックスになるので、期待は極めて大きいです。
ぜひ今回の記事を参考にしていただき、今後日経半導体株価指数にも注目していただければ幸いです。