ストキャスティクスとは?メリットやデメリットについても徹底解説!

コラム

From:編集部 黒木

株式投資やFXの勝率を上げるためには、テクニカル分析は必要不可欠です。

チャートの状況をある程度正確に読めなければ、安定して投資で勝つことはできません。

世の中にはたくさんのテクニカル指標がありますが、今回は投資初心者の方でも利用しやすい「ストキャスティクス」について紹介をします。

わかりやすく説明をしますので、参考にしてください。

ストキャスティクスとは

ストキャスティクスは、米国のチャート分析家ジョージ・レーンによって考案されたテクニカル指標です。

この指標は、相場の「買われすぎ」「売られすぎ」を測定するオシレーター分析の一種として広く知られています。

オシレーター系は、相場の「買われ過ぎ・売られ過ぎ」を示すテクニカル指標の総称です。

ストキャスティクスは、過去一定期間(通常9日間)における価格の動きを分析し、現在の終値がその期間の価格範囲内でどの位置にあるかを0%から100%の範囲で数値化しています。

ストキャスティクスを使うことによって、相場の「買われすぎ」や「売られすぎ」の状態を客観的に判断することができ、現在の価格が割高なのか割安なのかを見極めることが可能です。

出典:auじぶん銀行

一般的には20~30%以下で売られすぎ、70~80%以上で買われすぎと判断しますので視覚的にも非常にわかりやすいです。

ファストストキャスティクス

ファストストキャスティクスの英語表記「 Fast Stochastics」になります。価格の振幅や値幅などから相場の過熱感を測る指標「ストキャスティクス」の一種です。

現在の価格位置の相対的水準を示す「%Kライン」と、%Kのn日の移動平均を示す「%Dライン」を利用します。

%Kが80%以上の買われすぎ圏で%Dを上から下へクロス (デッドクロス) して下がり始めたら売りサイン、%Kが20%以下の売られすぎ圏で%Dを下から上ヘクロス (ゴールデンクロス)して上がり始めたら買いサインとなります。

ファストストキャスティクスは相場の動きにかなり敏感に反応しやすく乱高下が激しいため、反応がより緩やかな「スローストキャスティクス」を用いることが多いですが、細かな相場の動きを知るには非常に有効です。

スローストキャスティクスとは

「スローストキャスティクス」の英語表記は Slow Stochasticsになります。価格の振幅や値幅などから相場の過熱感を測る指標「ストキャスティクス」 の一種です。

現在の価格位置の相対的水準を示す「%Kライン」のn日の移動平均を示す「%Dライン」と、「%Dライン」のY日の移動平均を示す「SDライン」 を利用します。

%Dが80%以上の買われすぎ圏でSDを上から下ヘクロス (デッドクロス)して下がり始めたら売りサイン、%Dが20%以下の売られすぎ圏でSDを下から上へクロス (ゴールデンクロス)して上がり始めたら買いサインとなります。

一般的には、相場の動きに対する感応度がより高い「ファストストキャスティクス」よりも、値動きがスムージング化された「スローストキャスティクス」を用いることが多いです。

ではこのストキャスティクスですがどのように利用するのが良いのでしょうか?次の章ではストキャスティクスの実践的な使い方について説明をします、

ストキャスティクスのダイバージェンスが有効

ダイパージェンスとは、ストキャスティクスや RSIなどのオシレーター系インジゲーターにみられる価格との逆行現象のことです。

主にチャートの動きとテクニカル指標の動きを比較して、トレンド転換のポイントを見極めるために使われます。

ダイバージェンスを見つけることができれば、その後、トレンド転換が起きる可能性が高くなるので大きな利益を狙える可能性があります。

トレンド転換点を知るためには、「買い勢力と売り勢力の力関係が逆転するポイント」 をつ

かむことが重要です。

言葉にすると簡単ですが、 実際にこのポイントをつかむことは非常に難しいことで熟練のトレーダーでもなかなか正確にこのポイントをつかむことはできません。

ストキャスティクスなどのオシレーター系のテクニカル指標を使いこなすことができれば初心者の方でもトレンド転換点をとらえることができます。

先ほど説明をした通りダイバージェンスは、オシレーター系インジケーターに見られる特徴的な現象になりますので、ストキャスティクスや RSIなど主要なオシレーターはどれでも必ず ダイバージェンスが発生することになります。

数あるテクニカル指標の中でも、価格の上下に対して反応速度が速いストキャスティクスのダイバージェンスは、短期的なトレンド転換点を捉えるのに向いています。

さらに、ストキャスティクスは2本の線で分かりやすく売買シグナルを発してくれるので、初心者でもエントリーと利確がしやすくなっています。

ストキャスティクスのメリット

ストキャスティクスには様々なメリットがありますが、主なメリットは3つです。

  • 売買ポイントに使いやすい
  • 初心者の方でも使いやすい
  • ボックス相場で力を発揮するのでスキャルピングがやりやすい

投資初心者の方でも非常に使いやすいテクニカル指標になりますので、ぜひ参考にしてください。

売買ポイントに使いやすい

ストキャスティクスは一般的には20%から30%以下で売られすぎ、70%から80%以上で買われすぎと判断されます。

つまり、ストキャスティクスが20%から30%以下になれば、相場が判定する可能性が高いので「」でエントリーするといった判断が可能です。

逆にストキャスティクスが70%から80%以上になると相場が加熱していると判断されるため、売値エントリするといった判断が可能になります。

このように売買ポイントに使いやすいのは即キャスティクスを利用する最大のメリットになるでしょう。

初心者の方でも使いやすい

ストキャスティクスは視覚的に相場の状況がわかるので、初心者の方でも使いやすいです。

何も目線がなくトレードするのと、ストキャスティクスを使ってトレードするのでは大きな違いになりますので、ぜひ初心者の方でも恐れることなく利用するようにしてください。

ボックス相場で力を発揮するのでスキャルピングがやりやすい

ストキャスティクスはトレンド転換を読むのに役に立ちますが、レンジ相場がいつまで続くのかを判断するのにも役立ちます。

なぜならストキャスティクスが30%から70%の間にいる場合、レンジ相場が続きやすいといったことになるからです。

レンジ相場の際は、スキャルピングが利用しやすいです。スキャルピングは小さな利益を積み重ねていくトレード手法で、取引時間は数秒から数分程度で終わらせるのが基本になります。

つまり大きなトレンドを狙うのではなく、小さな利益を積み重ねていくので、レンジ相場であればあるほど利用しやすいのです。

スキャルピングは、売ったり買ったり、短い時間でするだけなので、投資初心者の方でも利用しやすいのが特徴になります。

投資初心者の方でも利用しやすいスキャルピング の利用ができるのは大きなメリットになるでしょう。

ストキャスティクスのデメリット

ストキャスティクスには様々なメリットがありますが、デメリットもあります。

  • 相場の過熱感が収まるとは限らない
  • 他のテクニカル指標と組み合わせる必要がある

ストキャスティクスのデメリットについてわかりやすく説明をします。

相場の過熱感が収まるとは限らない

ストキャスティクスは相場の動向を見極めるのに役に立ちますが、必ずしもストキャスティクスが30%以下もしくは70%以上になっても相場の果実感が収まるとは限りません。

あくまで「目安」になるので、注意が必要です。

他のテクニカル指標と組み合わせる必要がある

ストキャスティクスは視覚的にわかりやすいテクニカル指標のため、投資初心者の方でも簡単に利用ができますが、「完全」ではありません。

他のテクニカル企業と組み合わせることによって精度が上がりますので、ストキャスティクスだけではなく、他のテクニカル指標を覚える必要があるのも注意点になるでしょう。

まとめ

今回は数あるテクニカル指標の中でも人気が高い「ストキャスティクス」について紹介をしました。

ストキャスティクスは視覚的に相場の加熱感がわかるため、多くの方に利用されています。ぜひ今回の記事を参考にしていただき、実際にストキャスティクスを使っていただければ幸いです。