
テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。
今日の日本市場は反発。ここまで警戒感から重い展開でしたが、今日の日経平均は457円高に。一方で昨日の米国株は売られています。
日米関税交渉の進展を受け、円安が進行しました。一方で、債券市場では先物が下落し、長期金利が上昇するなど、金融市場は複雑な動きになっています。
今日のマーケットを振り返りましょう。
日経平均は大幅反発!円安進行と関税緩和
今日の日本株はまちまちの展開でスタート。
少し徐々に上げ幅を広げていくと、後場に入ってからも一段高に。
今日の目玉は日米の関税協議でしたが、出席した赤沢大臣が会見をひらきました。
「日米は可能な限り早期に関税交渉の包括的な合意を目指す」との発言から、やや関税問題が緩和され、為替も円安に振れました。
前日の米国株では半導体が売られましたが、日本市場は前日にある程度織り込んでおり、今日は自動車、電気、機械などのセクターが買われました。
アドバンテストやレーザーテックなど半導体株も上昇したので、日経平均を押し上げる要因になりました。
さらにトランプ大統領が日本の防衛面での負担増を発言したとの報道もあり、防衛株にも資金が集まりました。三菱重工、川崎重工、IHIなどの防衛株が上げました。
今日の日経平均は+1.35%の34,377円でした。TOPIXは+1.29%の2,530でした。グロース250は+2.55%の645でした。値上がり銘柄も約1,200とプライム市場の7割があげました。
売買代金は3兆7410億円で、今日も4兆円を割れるなど、売買高はまだ少ない日々が続きます。プライム市場の値上がり銘柄は72%、値下がりは24%でした。
米国株は反落。ドル指数下落、半年ぶり安値に。
昨日の米国株は反落。S&P500-2.24%、 ナスダック-3.07%でした。
半導体への規制からエヌビディアやAMDなど半導体株が下落。ASMLも決算が出ましたがネガティブで下落しました。
また、昨日はFRBパウエル議長の発言もありましたが、関税の不確実性によって金融政策を据え置きにすることを表明。さらに関税がインフレにつながり、長期化する可能性にも触れました。
これによって相場は売りがさらに加速し、終盤にかけても下げ幅を拡大しました。
また、ドル指数が下落し、半年ぶり安値まで到達しました。

出典:investing.com
今年に入って米国ドルが下落しており、100ドルを割ってきましたが、これは22年4月ぶりのこと。つまり3年ぶりの安値まで到達しています。
ただ、これはトランプが考えていることで、自国通貨を下げることが目的であり、引き続きストーリー通りに相場が動いています。
また、今日の午後は半導体大手のTSMCの決算が出ました。これが市場予想を上ったことで安心感につながりました。
25年の設備投資計画は従来通り380億-420億ドル。今回の1-3月期の純利益は円ベースだと約1兆6000億円で、これが予想上振れとなりました。
引き続き関税問題に警戒
ひとまず安心感が出ましたね。米国サイドも日本を最優先に考えるとのことで、ひとまず反発を見せました。
ただ、今月に再び日米での関税交渉も予定されており、流れが変わることも十分に考えておく必要があります。トランプは良くも悪くも場当たり的にいろいろ言ってきますし、それがトランプ流のディールなので仕方ないんですけどね。
明日は米国マーケットは休場、来週から再来週にかけては日米ともに決算シーズン本格化です。主力企業の決算が続けて出てくるので安全運転で。
明日もいい波乗っていきましょう!