米国大統領選挙2ndラウンド。トランプvsカマラハリス。

コラム

テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。

7月後半戦、大きく相場が動いてきています。今まさに為替は円高に振れて、ドル円153円まで急上昇。ここからさらに決算シーズンが本格化する中で、米国の重要な経済データが出てきたり、月末にはFOMCと日銀会合もあります。

痺れる展開に突っ込んでいくので、シートベルトしめておきましょう。かなり”揺れる”ことが想定されますからね。

さて、今日は世界が注目する大統領選挙、2ndラウンドについてです。

前回の1stラウンドはこちらです。
【米国大統領選挙】バイデンvsトランプ討論会1stラウンド

先日、トランプ前大統領の暗殺未遂がありました。衝撃的な事件が世界を駆け巡ったのですが、思えばあの”号砲”が金融マーケットの変化を知らせる合図となりました。

事件は会議室で起きるんじゃない。

「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」

かつてヒットした劇場版「踊る大捜査線」で、織田裕二扮する青島デカが言ったセリフが脳裏をよぎりました。

”現場”となったのはペンシルベニア州バトラー。

聴衆の前で演説するトランプに弾丸が打ち込まれ、間一髪のところで外れました。

出典:ANNニュース

ギリギリ耳をかすった程度で済んだことが奇跡で、トランプはその後立ち上がって聴衆に向けて拳を突き上げ「fight!fight!(戦え!)と連呼。

「強い米国」や「ヒーロー」を称賛する米国民は「USA!USA!」と歓声をあげ、トランプの姿をとらえたこの写真は米国の教科書に載るレベルの奇跡の一枚になりました。(この写真を撮った方は過去にピュリツァー賞を受賞した男性のようです)

出典:日刊スポーツ

バイデン大統領が降板。

それまでバイデンvsトランプの構図で、ずっとトランプ優勢で進んでいましたが、トランプ暗殺未遂事件をきっかけにさらにトランプ優勢に。

前回の1stラウンドで書いた2人の演説から、バイデンの衰えが指摘されたこともあり、さらにトランプ優勢の流れが加速しました。

そして、先日いよいよバイデン降板となりました。

出典:時事通信

バイデン降板の急展開を受けて、大統領候補の最有力候補に上がってきたのが、副大統領のカマラ・ハリスです。

出典:BBC

自身のX(Twitter)でも表明するなど、11月の大統領選挙まで目が離せない展開になってきました。

米国はなんでもギャンブルにする国で、すでに大統領選挙も賭けの対象になっているのですが、7/23時点はこんな形でハリスが猛追しています。

カマラ・ハリスはどんな人?

元々はカリフォルニアで検事としてキャリアを積み、2011年には女性で初めて司法長官に就任。その後、2017年にカリフォルニアの上院議員になりました。ルーツはジャマイカです。

2020年に大統領候補の指名争いに出るもうまくいかず、その後バイデンから指名されて再び脚光を浴びることに。

優先度が高い政策は気候変動対策、オバマケアの強化、無償大学教育などの教育改革、中小企業支援、労働者の権利強化など。移民の受け入れも積極的で、「不法移民は犯罪ではない」とも。他にも同性婚を推奨してたり、リベラル民主党のど真ん中の人ですね。

ただ、お世辞にも副大統領で人気があったとは言えず、むしろ女性で黒人ということから「マイノリティの票田のため」というのが正しい見方だったと思います。

出典:ヤフーニュース

どっちが勝つ?

みたいな前提を押さえて、これから選挙でバチバチに戦うわけですが、早速メディアはいろんな統計を出しています。

気づいている人もいると思いますが、基本的にトランプはネガティブキャンペーンされています。確かにトランプは口が悪く、例えが適切かわからないですが日本でいえばビートたけしみたいな、政治家でいえば森喜朗元総理みたいな、面白いおっさんって感じです。

さっそくメディアではこんな感じでハリスがトランプをリード!と報道が出てきていますね。

そして日本のメディアも同じように取り上げていますが、そもそも論としてこうしたメディアの世論調査は、世論の声を聞くためではなく、「世論を作るため」にできています。

事実、ロイターで出してきたこの統計では、確かにハリスがリードしていますが、そもそもこの統計を出してるのはリベラル左派メディアですから、いわば”身内びいき”してる数字です。

イプソスという調査会社のデータですが、ランダムに調査したわけではなく、予め決まった人への調査だったと。

さらに、ロイター以外の世論調査ではほとんどハリスが負けています。その証拠がこれ。

出典:realclearpolling.com

一部分だけを切り取って、拡大して伝えるのは、メディアの公正性に欠けます。しかし、繰り返しますが、国内メディアは米国のリベラルメディアの情報をただ翻訳して垂れ流しているだけです。

当然、彼らはバイデンーハリスを推してますから、トランプのネガティブ情報はどんどん出します。これがトランプに対するイメージがあまり良くない理由ですね。

このことからもわかるように、日本のメディアは(政治もですが)、リベラルに偏っているんですよ。地上波に流れる情報は間違いなくトランプ悪、ハリス正義、という対比になるはずです。

・・と思っていたら、すでにそうなってましたね。

出典:ANN

米国CNN、並びに日本の朝日や毎日は完全にリベラルメディアですから、こうなりますわな。これを「プロパガンダ」と言います。

岸田首相は特に政治思想もない人で、その時々の人気の政策がやれたらいい人なので、そうなると当然ですがリベラルによった政策になります。

思えば、2016年にヒラリークリントンとトランプがバチバチに戦った時も、メディアはヒラリー一色でしたが、蓋を開けてみたらトランプが大統領になったように、私はなんだかんだでトランプが勝つと思っています。暗殺されない限りは。

もしトランプが暗殺されたら、かなりの確率で米国で内戦が起こるはずです。というよりすでに起こっていますが、さらに加速してやばい未来になることを危惧しています。第三次世界大戦も起きる確率も上がるはず。

また、もしカマラハリスが大統領になったら、さらに大量の移民が米国に入ってきて、全土の都市部から崩壊するでしょう。

例えるなら、蓮舫や福島みずほが首相になるみたいなもので、自国より中国や韓国などその他の国を優先した政策がメインになるのと同じです。

中立な目線が大事

このようにすでにメディアを使って刷り込みが入っていますが、このようなプロパガンダは日本だけでなく世界共通です。大事なことは、「無料で見れる情報は偏って当たり前」という視点を持つことです。

無料で見れる=スポンサーがいるわけで、当然そうなれば公平なニュースなんて存在しません。SNSも偏った情報だけ見ると蛸壺みたいになってどんどん視点が狭くなります。

一方で、自分の理解を超えることや、想像の斜め上すぎることは「陰謀論」や「都市伝説」と思いたくなる気持ちもわかります。

でも、私はそう思った時点で「思考停止」だと思いますし、むしろ思考停止してただ労働してくれる人がいた方が都合がいいので、そっちの道が良ければそれでもいいと思います。

私たちは投資家/トレーダーですから、どっちが政権を取っても、その流れについていくだけです。それで儲けて豊かになりましょう。そのために必要なものは情報です。

もう一度、それぞれの政党の違いをシェアしておきます。

大統領選挙まで3ヶ月ちょっと。まだまだ世界は荒れるはず。ピンチをチャンスに変えて、いい波乗っていきましょう!