
テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。
今日の日本株は前半が重い展開だったものの、引けにかけて反発しました。最後は今日の高値で引けましたね。ただ、値下がり銘柄の方が多いです。
米国株も続伸しており、マーケットは底堅いです。ナスダックは昨日も最高値を更新です。
今夜は米CPI発表です。米国のインフレがどうなってるか、要注目ですね。では、今日の相場をまとめていきましょう。
【米国株】3指数とも上昇。ナスダック最高値更新。
昨日の米国株は3指数とも上昇。
米国も懸念材料は関税で、トランプが8/1から欧州とメキシコに30%関税を課すということで、ダウは下落スタートでした。今夜のCPIを前に重い展開かと思いましたが、少しずつ買いが優勢に。
トランプも関税交渉に前向きなことが示唆され、最終的にダウ平均は88ドル高の44,459ドルで引けました。

S&P500も8ポイント高の6,268で引けて、ナスダックは54ポイント高の20,640ポイントに。昨日は特になにか指標があったわけではありませんが、終盤にかけても堅調に動きました。
業種ごとで見ると、11業種のうち7業種が上昇。コミュニケーション・サービス、金融、不動産、資本財などが小幅に上昇しました。一方でエネルギーが弱いです。半導体株が全体的に重くSOX指数も下落。
個別株を見ていきます。昨日もボーイングが上昇。インドで起こった事故の結果が航空機の設計が原因ではなかったことが好感されて上昇しています。
半導体のマイクロンテクノロジーやクアルコム、エヌビディアなどは下落でしたが、他のハイテク株は底堅く、メタはAI向けの大規模データセンターの計画が好感されて小幅に上げました。
他にはパランティアが5%ほど上昇。ネットフリックス、テスラ、アドビなども上昇しています。
そして今週は金融大手の決算です。さっそく今日はシティ、ウェルズファーゴ、ブラックロック、JPモルガンなどの決算が出ます。明日がバンクオブアメリカ、モルガンスタンレー、ゴールドマンサックスですね。明日は半導体のASMLも決算を発表するため、半導体株の動きも注目です。
今見ておくべきは金利で、米国も日本も、その他の国々も、グローバルに金利高が止まりません。7/10あたりからさらに上目線で、4.4%台まで到達です。

出典:investing.com
今晩発表される米CPIによっては、さらに金利が動いてきそうです。ドル円は円安に振れており、金利高が進めばさらに円安も考えられます。
では次に日本株も見ていきましょう。
【日本株】日経平均4日ぶり反発も値下がり銘柄の方が多い。
今日の日経平均は66円高で寄り付きました。4日ぶりに反発して始まり、前場はあまり大黄な動きもなく、前日の終値あたりでウロウロ。
しかし、後場から少しずつ上げ幅を広げていきます。おそらくこれはエヌビディアの材料だったと思いますが、半導体の中国向け販売を再開するとの報道が出ました。
これが半導体株に追い風となり、主力株が動きました。さらに円安が輸出株の追い風にもなり、日経平均は後場に入ってから伸びました。最終的に218円高の39,678円で大引けで、今日の高値で引けています。

ただ、日本市場も気にすべきは金利で、長期金利は約17年ぶりの高水準です。この要因は選挙で、財政リスク警戒から国債の買い手が減少しています。よって、金利高という流れです。
20年債利回りは約26年ぶりの高水準、30年債利回りは過去最高。株がこの流れならポジティブですが、金利の高騰は警戒しておくのが吉です。
ただ、国内金利の上昇によって金融株が買われました。あおぞら銀行、北日本銀行、千葉興業銀行など地銀株が上昇で、メガバンクはちょっと重め。そして円安によって電機や機械など輸出株もよかったですね。
今夜のCPI、ちょっと強めの予想が出ており、米国のインフレ懸念と財政拡大の懸念から金利が上昇中で、その流れからドル円は148円台も見えてきています。こちらドル円チャート。

今日の売買代金は4兆1219億円。非鉄金属、保険、電気機器などが上昇し、卸売、不動産、パルプ紙など下落。プライム市場の値上がり銘柄は38%、値下がり銘柄は57%。
個別株を見ていきましょう。ここまで強かった銘柄が休憩モードで、たとえばスシローや良品計画など高値圏で売られています。サンリオも下落しています。ビットコインも下落したことからメタプラネットも下落。
他にはリクルートやダイキン工業、三井物産など商社株も下落しています。
AI関連株は堅調で、古河電気は6.5%上昇。データセンター株は強い流れが続いていますね。フジクラも上げています。
レーザーテックや東京エレクトロン、アドバンテストなども堅調で、他の主力もソフトバンクGや日立、第一生命、花王など上昇しています。
今の日本株は目立った買い材料がないため、重い展開が続きます。関税、選挙、決算など先行きの見えない展開なので仕方ないですが、もう少し辛抱の時間が続きそうですね。
今夜はCPIと米金融の決算に注目です。連銀総裁の発言も出てきますからね。
では、明日もいい波乗っていきましょう!