
テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。
波乱の幕開けとなった9月相場ですが、終わってみれば日経平均は43,000円台に回復。S&Pは最高値を更新。いい流れで週末を迎えられました。
そして今夜は運命の雇用統計ですね。数ある経済イベントの中でもS級の注目度で、さらに今回は予想が弱め。はたしてこれが相場にどんな影響が出るでしょうか?
来週のマーケットにももちろん影響があるので要注目です。毎月恒例となった雇用統計LIVEですが、今夜も21時から始めます。どなたでも視聴できるので、時間ある方はこちらからどうぞ!
では、今日の相場を振り返ります。
【米国株】ダウ反発、S&Pは最高値を更新!
今週は続々と重要なデータが出る1週間ですが、昨日はISMサービス業が出てきて、これが予想上振れ。
雇用は弱っているのですが、FRBの利下げ期待がすすんで株高に。ダウ平均は66ドル安の45,204ドルと続落スタートしましたが、徐々に買い優勢に転じました。
昨日は幅広く主力株が買われて、ダウ平均も押し上げられました。最終的に350ドル高の45,621ドルで引けています。
ハイテク株も堅調で、昨日はS&Pもナスダックも続伸。S&P500は53ポイント高の6,502となり再び最高値を更新、そして節目の6,500ポイントも超えてきましたね!ナスダックは209ポイント高の21,707まで上昇。

昨日は11業種のうち10業種が上昇。一般消費財が最も上昇しましたが、テスラやアマゾンが強かったです。他にもGoogleなどが引っ張るコミュニケーションサービス、金融も上げています。下落したのは公益のみ。
先ほどあげたアマゾンやテスラだけでなく、メタ、TSMC、ネットフリックス、ARMやクアルコムなどの半導体も堅調。他にもアメックスやゴールドマンサックスなどの金融株も堅調で、このあたりのセクターが強いとやはり相場もオフェンシブな動きに。マシマシですね🌊
長期金利も下がってきたのでいい流れ。今週は世界的な金利高となったことで警戒感が増していましたが、ややブレーキになったのは安心材料。
また、アドビの勢いが鈍化するきっかけの1つとも言ってもいいでしょう、最近上場したフィグマですが、ガイダンスが弱かったことから20%ほど急落しています。
米国株が引けた朝方、ついにトランプ関税に進展がありました。自動車関税率を15%に引き下げとなり、これが追い風になるか?では今日の日本株を見ていきましょう。
【日本株】関税合意で株高に!日経平均43,000円台に回復。
関税合意の流れから、今日の日経平均は買い優勢でスタート。上昇幅は一時600円を超えて43,200円台まで上昇しました。
もともと自動車関税は25%となっていて、ここから15%に引き下げですね。欧州の自動車関税は引き下げならず27.5%となったのでどうなるかと思っていましたが、ひとまずこれで関税は着地です。
この流れで今日は自動車株が買われて、半導体も強かったですね。ただ週末ということもあり、さらに今夜は雇用統計もひかえているので、買い一巡後は利益確定売りが加速。
後場に入っても上値が重い展開になりましたが、14時頃から少しずつ買い直されて、引けにかけて上昇しました。大引けの日経平均は438円高の43,018円。終値では8月19日以来となる43,000円台に回復です。

今日の売買代金は4兆5583億円。33業種のうち上昇は25業種で、上昇したのが精密機器、鉄鋼、ゴムなど。空運、石油石炭、倉庫運輸などが下落しました。プライム市場の値上がり銘柄は67%、値下がり銘柄は28%。
TOPIXは25ポイント高の3,105となり、こちらも3,100台に乗ってきました。グロース250は7ポイント高の766となりました。
今日の注目はやはり自動車株。トヨタは2%上昇、マツダ3.5%上昇、日産2.3%上昇など、幅広く買われています。デンソーなど関連株も強いですね。
商社株も引き続き堅調で、伊藤忠は2%上昇して最高値を更新。iPS細胞研究財団との協業の報道が出たことで買われています。化学メーカーのデンカも年初来高値を更新。国内証券が目標株価を従来の2,650円から3,050円に引き上げました。
物流のAZCOM丸和ホールディングスは10%急落。ユーロ円建ての新しい資金調達を発表し、これによる需給悪化が懸念されて売られた模様です。
主力も堅調で、ソフトバンクGやアドバンテスト、ディスコ、フジクラなども続伸。ここ最近弱かった防衛株も買われました。UFJなど銀行株もしっかり。
売られたのはサンリオや東京電力、ソニー、信越化学にリクルートなど。ここ最近強かった大阪チタニウムも売られました。
これで今週の日経平均は300円上昇しました。週初めは弱い立ち上がりでしたが、週末にかけて買い上がる展開になり、最終的には大台を回復。米国の利下げがほぼ確実になってきたなか、為替がどう影響するのか、見ものです。
とにもかくにも、注目の雇用統計ですね。また詳しくは夜のLIVEで。では来週もいい波乗っていきましょう!