自民党総裁選挙2024ファーストラウンド。

コラム
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テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。

夏真っ只中のお盆休み、今年は例年より暑い気がするのは私だけでしょうか?

地球温暖化が叫ばれて久しいですが、実は向こう10年ほどで地球は「寒冷化」するのが通説で、2030年代に入ると太陽の活動が低迷期に入ることから”ミニ氷河期”が到来すると言われています。

数年前に北欧に行った時、気象の専門家と話す機会がありまして、地球の北極点がズレてきており、世界的な気候変動がこれからより一層強くなるということで色々データなども見せてもらいましたが、ここ最近の異常な天候から身をもって変化を感じてます。

明日は大きめの台風が直撃するようなので、用心しておきましょう。

さて、そんな話はさておき、先週までの株価暴落が嘘のように高騰しています。

SNSで予想していた通り、ドル円もゆっくりと円安進行中で現在147円台まで戻りましたね。

比例するように日経平均も緩やかに続伸しています。(8/15お昼時点)

お盆休みですが活況な相場で、今日もあげてるので、またまとめは動画にしてアップしますね。

さて、昨日は岸田首相が次回の総裁選に出ないことを表明しました。

出典:NHK

以前からいくつか政治コラムを書いているので、興味があればこちらも見ておいてください。

【米国大統領選挙】バイデンvsトランプ討論会1stラウンド

米国大統領選挙2ndラウンド。トランプvsカマラハリス。

【都知事選2024】小池再選、蓮舫失脚、石丸躍進。政治と株の関係について。

岸田首相がやったことは?

そもそも岸田さんがここまで長く総理を続けることは誰も想像してなかったと思います。

私も安倍さんが体調を戻して復活するまでのワンポイント政局だと思っていましたが、安倍さんがテロリストに暗殺されたので、交代せずにここまできました。

そもそも岸田さんって、何かこれがやりたい!って首相になったわけではなく、最も関心があるのが「人事」と言うくらいですから、典型的なサラリーマン社長タイプって感じです。

トランプのように批判なんて関係なしで、殺されかけても引っ張っていくリーダータイプは日本だと成功できません。むしろ世渡り上手ほど出世するもので、この辺り大企業と政治は似てる部分もあると思います。

実際やってることを見ても政治的な使命や国家観があるわけでなく、その時々の人気の政策をやっていて、かつ米国のバイデン政権の意向をそのままやってるだけかと。(だから総理を長くできたのですが)

そんな岸田さんは過去の歴代総理の中でも最も巨額の予算を突っ込んだ人で、毎年のように補正予算を打ってばら撒いてました。

コロナ支援だけでなく、潰れかけのゾンビ企業への支援、低所得者への給付(というのはかたちだけで実質は高齢者への支援)もそうですね。インフレによる補助金なども。

まぁ、とは言っても自民党の政治はこのようなばらまきが伝統的で、やってることは昭和の政局ですね。

各方面に乞食マインドのクレクレ君がいますから(特に左翼リベラル勢)、結局彼らにばら撒いてなんとなくやってる感はあったものの、経済政策や財政改革などは何もやってないんですよね。結局、票田のために目先のばら撒きだけやってるように見えるわけです。

一部、半導体業界への投資などは評価できると思いますが、ライドシェア解禁も全く進まずグズってるし、「新しい資本主義」がなんだったのか最後までわからないまま終わりましたね。

ただ、岸田さんはお酒に強く、コミュ力はあるみたいで、なので外交面では一定の評価があると思います。G7の首脳を広島の平和記念公園に招いたり、そもそも総理になる前は外務大臣を4年半くらいやってましたからね。

総理を辞めても外務大臣として世界のリーダーたちの懐に入ってコミュニケーションとる役割は、わりと岸田さんが適任じゃないかと思ってます。

ネクスト岸田は誰だ?

さて、こうなると次の総理が誰になるかに関心が移ります。総理大臣は国民の選挙で決まるのではなく、自民党内の政治で決まりますから、今頃は水面下でバチバチしてるでしょう。

誰がなっても大きく変わらないと思いますが、

・株価にどんな影響があるか?
・私たちの生活にどんな影響があるか?

くらいはザクっとでも覚えておいて損はありません。

まず大枠として、副総裁の麻生さんと、前総理の菅さんとの2つの派閥が注目されています。この図がわかりやすい。

出典:japan-forward.com

麻生さんが出てきて総理になることはないと思いますが、茂木さんあたりを推してきそうです。ただ、そうなると財務省べったりになりますから、基本的には「金融引き締め」の路線です。

つまり金融正常化、もっとわかりやすく言えば「財政を黒字、民間を赤字」にするのが正義という論理のもと、増税と利上げを進めていくわけです。当然、株価は下がると思います。

一方で、世間から人気があるのは菅さん一派から出る「小石河」です。つまり、小泉ジュニア・石破・河野太郎ですね。

小泉ジュニアはスーパーのレジ袋有料化とか地球温暖化や、クールでセクシーという謎のフレーズからわかるように、政治エンタメ芸としては一定の評価があるものの、実際の政局を引っ張っていくのは難しいと思います。

進次郎構文などはネット民も好物で、今も拡散されたりしてますが、「何かを言ってるようで何も言ってない」という伝統芸だけでは難しいのではと思います。

出典:ANN

一方で河野太郎氏も人気ですが、個人的にはもっとも総理になってほしくないナンバーワンです。

河野さんはお父さんの時から中国贔屓で、実際にやりたいことを見てもメガソーラーや二重国籍を推進したり、脱原発や女系天皇の容認など、基本的にかなりリベラル色が強めです。

去年のコオロギ食の時も推奨していましたし、もし彼が総理になったら今よりもっと中国に寄った政治になることは間違いないです。なので安倍さんも麻生さんも彼を推すことはしなかったわけですね。

小石河の最後の1人、石破さんも党内から人気がなく、そもそもあっちに行ったりこっちに行ったりして軸がないのと、基本的には財務省主導の金融引き締め路線ですから岸田さんと同じ流れになるでしょう。

石破さんはインタビューでも「金利のある世界」が必要と言っていて、より一層の利上げが考えられます。つまり株にとってはネガティブで、日本が経済的に強くなることはかなり難しくなることから総理には相応しくないと思います。

私が高市さんを推す3つの理由

最後に個人的な主観ですが、私は高市さんを推したいと思いますね。

出典:産経新聞

まず前提として、私は「強い経済」をセンターピンに考えているので、そのためには「金融正常化」ではダメだと思っています。

そもそも日銀や政治家が口にする「金融正常化」とは「財政を黒字、民間を赤字」にするということです。つまり私たち民間はもっと苦しくなるのです。

アベノミクスでやってきた金融緩和は、全く逆のことで、「財政を赤字、民間を黒字」にすることです。繰り返しますが、

・財政を黒字、民間を赤字
・財政を赤字、民間を黒字

どっちが私たち一般の人(民間)が豊かになるか、答えは明白です。

そして、今上がっている総理候補の中でアベノミクスを引き継いでやろうとしてるのは高市さんだけです。これが私が推している理由の1つ目。(だから党内からの支持は低め。日銀の意向とも反するのでネガティブ。)

2つ目は米国との関係です。日本は9月に総裁選ですが、11月に米国の大統領選挙があります。

詳しくはこちら参照。

【米国大統領選挙】バイデンvsトランプ討論会1stラウンド

米国大統領選挙2ndラウンド。トランプvsカマラハリス。

これまでのバイデン政権は左派リベラルだったので岸田さんでもよかったですが、今のところトランプでほぼ確定しています。(暗殺されない限りはおそらくトランプになるはず)

そうなるとトランプは保守ですから、思想的に高市さんともマッチします。もしトランプが負けてカマラハリスが大統領になっても、思想は違えど女性同士で通じ得ることもあると思いますし、どちらも初めての女性総理・女性大統領ですから、話題性もバッチリです。

3つ目は防衛です。

私たち住んでいる人はわからないですが、日本は「世界でも有数の危険地域」にある国です。

なぜなら、北朝鮮・中国・ロシアという「民主主義でない」「独裁国家」で「核保有」してる国がすぐ隣にあります。

ロシアはウクライナと戦争中、中国は台湾を攻めるかもしれないし、そうなれば領域的に考えても日本も巻き込まれます。

むしろすでに「沖縄は中国のもの」と主張もしており、放っておくとフィリピン海域に人口の島を作って「私たちの領土だ」と言ってるのと同じように、沖縄近海も同じようにしてくる可能性も高いです。

沖縄のデニー県知事も完全に中国贔屓で、沖縄を中国に明け渡そうとしてますから、かなり沖縄ー台湾あたりはピリピリしています。

北朝鮮も米国まで打ち込める核兵器を持っていて、その砲台は日本にも向いてるわけです。

しかし、日本の大部分の政治家は中国のパイプを大事にしていて、実際に中国企業からの献金や、自民党と連立を組む公明党並びにバックにいる創価学会は中国とのパイプが深いですから、日本の多くの政治家は中国資本に首を掴まれていて強く言えません。

こうした弱みから抜け出して、強い日本経済を実現してほしいという願いから、私個人的には高市さんを推したいですね。

何はともあれ、8月20日に総裁選の日程がわかります。9月には選挙があるでしょうから、もうすぐ次の総理が決まります。その総理の意向によって経済が動きますし、株価にも影響が出ます。

日本の利上げ、米国の利下げも、そのタイミングでまた再燃するでしょう。政治と経済は密接に絡んでいるので、投資家としてどちらも見ておいて損はありません。

最もフィジカルで、最もプリミティブで、そして最もフェティッシュなやり方で、次の総理を決めてほしいものです。