
テクニカルアナリストの向川a.k.aチャートの向こう側です。
今週のマーケットが始まりました。ここ数日で日中でバチバチしており、発端は先日の国会で立憲民主党が台湾有事について質問、その回答がメディアと左派論客によって炎上、中国も声明を出すなど荒れています。
これによって今日はインバウンド株、百貨店や小売などが下落。ファストリの下げが大きかったですね。スシローも10%以上急落。
そして金利がさらに上昇しており、日本の10年債は1.7%へ。金利高は株安になりやすく、シーソーの関係にありますから、少し不穏な空気も出ていますね。
閉鎖していた米国政府機関が再開となり、いよいよ今週は雇用統計が出てきます。2ヶ月ぶりですね。エヌビディア決算も控えている中、痺れる展開に突っ込んでいくので、シートベルトしめておきましょうね。
では、今日のマーケットを振り返ります。
【米国株】先週末の相場をザクっと振り返り
先週の米国株はまちまちの展開で、ここのところ売られていたハイテクが買い直され、一方で最高値を更新していたダウ平均が下落しました。
12月のFOMCでの利下げ観測が後退しており、これがマーケットを重くしましたね。ダウ平均は234ドル安の47,222ドルと続落スタートで、売り優勢の流れでした。
また、米国がスイスへの関税を引き下げるとの報道も出たことで、一部の銘柄が買い直され、これによってダウも下げ渋り。最終的に309ドル安の47,147ドルで引けました。
S&P500は3ポイント安の6,734、ナスダックは30ポイント高の22,900ポイントと反発。ナスダックは4日ぶりに反発となりました。

週末は11業種のうち4業種が上昇。エネルギーが最も上昇し、ハイテク、不動産、公益などが上昇。下げたのは7業種で、素材が最も下げました。
マイクロソフトやエヌビディアなどが上昇し、半導体のマイクロンテクノロジーもアナリストの投資判断引き上げから上昇。セールスフォースやGoogleも上昇しました。下げたのはナイキやユナイテッドヘルス、アメックスなどの金融株など。
ハイテク株が持ち直したことは良かったですね。今日の日本株もややハイテクが買い戻されたのも、この影響でしょう。では次に日本株を見ていきます。
【日本株】日中関係の悪化警戒から上値が重い相場に
今日の日経平均は94円安で寄り付き、続落して取引スタートとなりました。
一時は5万円を破れる展開になったものの、ハイテク株が堅調だったことから買い戻しの動きもあり、10時頃には50,400円まで回復。その後はお昼前まで下落しました。
中国政府が日本への渡航を控えるよう注意喚起したことで、ファストリやオリエンタルランド、スシロー、資生堂、百貨店などが下落。中国関連株に売りが優勢となりました。また、金利高の流れから銀行や保険など金融株が買われています。
後場に入ってからは堅調な動きになり、米国株先物も上昇して始まったことから5万円台はしっかりとキープ。最終的に日経平均は52円高の50,323円で大引けに。

今日の売買代金は6兆1873億円、業種別では非鉄金属、電気ガス、情報通信などが上昇。証券先物、空運、小売などが下落。プライム市場の値上がり銘柄は38%、値下がり銘柄は57%。
ファストリ、サンリオ、ソニー、ニデックなどが下落しており、ドンキホーテ、良品計画なども急落。このあたりは典型的な中国関連株ですね。
先週、ストップ安になったキオクシアは11%上昇。ソフトバンクGも上昇。三菱重工など防衛株も買い直し。レーザーテックやアドバンテストなど半導体も堅調に。三井E&Sなど造船もしっかりと。
そして、気になっているのが金利です。米国の長期金利も上昇しており、日本政府が近く発表する経済政策が17兆円規模になるとの報道もあって、国債発行への懸念が出た形ですね。20年国債は1999年以来の高水準まで上昇しています。
ただ、進むも戻るも難しい判断で、今朝に出てきた国内GDPはマイナス成長だったので、積極的な財政出動をして立て直しが必要だと考えます。しかし、だからこそこの金利高に。高市政権は難しい判断を迫られていますが、私はもっとオフェンシブにいくべきだと考えます。
今週は木曜朝にエヌビディア決算、そして夜には雇用統計です。どちらも世界が注目するS級イベント、私たちもしっかりと見届けましょう。
では、明日もいい波乗っていきましょう!

